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アクティブ・レンジャー日記 [近畿地区]

近畿地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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吉野熊野国立公園

35件の記事があります。

2018年09月07日この日何の日

吉野熊野国立公園 青谷 克哉

Q「なぜ、あなたはエベレストに登りたいのですか?」

A「そこにエベレストがあるから。」

登山家のジョージ・マロリー氏が言ったとされる有名な台詞です。日本では「そこに山があるから。」で知られていると思います。山に登るのも良いですが、遠くから眺める方が好きな吉野自然保護官事務所の青谷でございます。

さて、既に過ぎてしまったのですが、8月11日は国民の祝日「山の日」でした。平成28年から新たに祝日として加わった「山の日」。海の日の親戚のように聞こえる「山の日」とは、そもそもなんぞや?という人もいるのではと思い、僭越ながら今回は「山の日」について少しだけ紹介をさせていただきます。

山の日とは、国民の祝日に関する法律によりますと、「山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝する。」とあります。吉野自然保護官事務所管内には大台ヶ原や大峰山系、近畿地方環境事務所管内まで広げれば那智山や六甲山などが加わり、国立公園外を見渡せば、ご近所には金剛山、葛城山など山は身近に沢山存在しています。それもそのはずで、日本は国土の7割ほどが山地となっているのです。半分以上が山!これは、山と関わらないというのは不可能です。

奈良県天川村 弥山の国見八方覗きからの風景                弥山の国見八方睨からの風景(大峰山)

 古来より、人は山から様々な恵をいただいてきました。薪や建材など木材としての木、キノコや山菜、獣肉などの食料。また、水源地は山に多く、その水は川になり田畑と私達の喉を潤します。登山などのアクティビティを楽しめる場としての利用もあります。

 他にも、信仰や修行の場にもなったり、神様の逸話や妖怪話などなど、人は山や自然に対し畏敬、畏怖の念を持ってきました。

 山中の森林や頂上からの眺めは神秘的であり、荘厳な雰囲気を醸し出しているものもあるので、そのような念を抱くことに疑問はありません。私がこの地に着任以来1番素晴らしいと感じた風景は、山上ヶ岳から見た日の出でした。

山上ヶ岳日の出

               山上ヶ岳宿坊近くからの風景(大峰山)

やはり、山からの日の出は登ってみて実際に見ていただきたいです。

 このように、我々は海と同じく山とも切っても切れない縁で繋がっていると言えるでしょう。来年の「山の日」には、そんな山に対して少しでも思いを馳せていただければと思います。

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2018年08月15日『上北山村 神秘の森 荘厳の山 大台ヶ原を歩く』

吉野熊野国立公園 小川 遥

 皆さま、こんにちは。吉野自然保護官事務所の小川です。

8月に入り立秋も過ぎましたが、暑い日が続きつつも朝夕には涼しい風を感じる日も出てきました。

とはいえ、暑さにはまだまだ注意が必要です。私も、スイカにトマト、ナスなどさっぱりした旬の野菜を楽しみながらも、体力をつけるべくお肉は欠かさず食べている日々を送っています。

 

 さて、本日は、8月1日に開催した大台ヶ原ガイドウォーク『大台ヶ原を歩く』の様子をお届けします!(※7月28日開催分は、台風12号による影響が予想されたため、中止となりました)

このガイドウォークには、大台ヶ原を周回する歩道を歩く「西大台ツアー」と「東大台ツアー」のほか、大台ヶ原自然再生事業の取り組みにふれる「自然再生ツアー」があります。

「自然再生ツアー」では大台ヶ原自然再生推進委員会の委員でもある奈良教育大学 松井淳教授の案内により、東大台の自然再生推進事業の実施場所をめぐって、大台ヶ原の現状を見聞きしました。普段は入ることができない防鹿柵(ぼうろくさく)内にも入り、幼木の育ち具合など柵の中と外の違いを見ていただきました。

防鹿柵の解説

金属製剥皮(はくひ)防止ネットの解説

防鹿柵の解説

金属製剥皮(はくひ)防止ネットの解説

 現在、大台ヶ原で目にする景色は、数十年前から変わらない場所もあれば、大きく変わってしまった場所もあります。何が変わったのか、どうして変わってしまったのか、なぜ自然再生の取組みが必要なのか。このツアーで、豊かな自然の中でも随所で見られるシカによる森林への影響の様子など、何気なく歩くだけでは気が付かない部分を知っていただけたのではないでしょうか。

 「西大台ツアー」と「東大台ツアー」では、昨年10月より登録が始まった大台ヶ原登録ガイド(詳しくはこちら→http://vill.kamikitayama.nara.jp/guide/)の案内のもと、原生的な雰囲気あふれる西大台と雄大な景色が味わえる東大台をそれぞれ堪能していただきました。

 吉野熊野国立公園大台ヶ原を知っていただくために企画したガイドウォーク『大台ヶ原を歩く』も残すは9月開催のみとなりました。この機会を逃さず、是非参加してください。皆さまをお待ちしております☆

☆上北山村 神秘の森 荘厳の山 「大台ヶ原を歩く」☆

日程:9月28日(金)

内容:大台ヶ原登録ガイドや自然再生に詳しい特別講師による、ひと味違う大台ヶ原を楽しめるガイドウォークです(西大台、東大台、自然再生の3ツアーから選択)。

※公共交通機関の使用による参加が必須です。

※好評につき、西大台ツアーは満員となりました。

詳しくはこちら→ http://vill.kamikitayama.nara.jp/

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2018年08月03日「よしくまアドベンチャーinウミガメ調査隊になろう!」を開催しました

吉野熊野国立公園 中村千佳子

 みなさん、こんにちは。田辺自然保護官事務所アクティブ・レンジャーの中村です。毎日暑い日が続いていますが、いかがお過ごしでしょうか。

 さて、7月7日(土)・13日(金)・16日(月・祝)にみなべ町で子どもパークレンジャー事業「よしくまアドベンチャーinウミガメ調査隊になろう!」を開催しましたので、ご報告します。

 今回のアドベンチャーは、地域の子どもたちにアカウミガメの産卵観察や調査体験を通じて、自然に対する興味を持ってもらい、改めて地域の自然に目を向けるきっかけになることを目的として開催しました。当日は12名の子どもたちが参加してくれました。

   

座学の様子   講師の説明

 座学の様子

 第1回目は、吉野熊野国立公園の千里の浜に上陸・産卵するアカウミガメの生態と関係者による保護活動・調査について学びました。子どもたちは、熱心にメモをとりながら話を聞き、手を挙げて質問をしていました。

 第2回目は、実際に浜に出てアカウミガメの産卵の観察と調査・保護活動の体験をしました。産卵の観察は母ガメの邪魔にならないよう、産卵がはじまるまで物音を立てずに静かに待たなくてはいけません。

この「待つ」ということが子どもたちにとって一番の試練でした。なぜなら、母ガメは穴を掘り始めたとおもったら止めて、別の場所へ移動してまた穴を掘る、という行動を繰り返すので、長時間待たなければならなかったからです。最終的には子どもたちの目の前で産卵がはじまりました。体験終了後、子どもたちは興奮した様子で「すぐ目の前にカメがきたよ!」と教えてくれました。

母ガメの気持ちになって穴を掘ろう   産卵の様子

 母ガメになった気持ちで穴を掘ろう          産卵の様子

 第3回目は、第2回目で観察した母ガメが今シーズン3回目の産卵であったことや、2年前にも千里の浜に上陸していたことについて学びました。

 その後、母ガメの気持ちになって昼間に上陸しない理由を知るために穴掘り体験をしました。子どもたちは一列に並んで母ガメのように手足を使って穴を掘りますが、砂が熱くてなかなか深く掘れませんでした。講師がお手本に穴を早く深く掘ったのを見て子ども達は驚くとともに悔しそうでした。

 そして、みんなで掘った穴で砂の表面と下の方の温度を調べました。表面はとても熱いのに、下の方は冷んやりとしていていました。

 講師から、昼間は砂浜が熱すぎて産卵に上陸しないことや子ガメの性別は砂の温度で決まることを学びました。

手本に穴を掘る講師   集合写真

                          集合写真

 子どもたちからは「浜を歩いたとき、砂に足が埋まって歩きにくく、産卵のパトロールをしている人は大変だなと思った。」「毎晩、パトロールする人は凄いなと思った。昼の砂浜はとても暑いけど穴を掘ると中は冷たかった」「みなべ町に住んでいるがウミガメの産卵を見たのは初めてだった。必死に産んでいる感じがして感動した。」「どんなふうに穴を掘って卵を産むのかよくわかった。自分で海に行ったときにも探せたらいいなと思った」などの感想が寄せられました。

 これらの経験を通して、子どもたちには自然の中で遊ぶだけでなく、一歩踏み出して考える事でアカウミガメの調査や保護活動に関心を持ち、自然を守り残していく気持ちにつながってくれるといいなと思いました。

 次回のよしくまアドベンチャーもお楽しみに!

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2018年07月31日「よしくま」の自然情報

吉野熊野国立公園 岩田佐知代

こんにちは 熊野自然保護官事務所アクティブ・レンジャーの岩田です。

 植物の名前には、その植物を発見した人名、発見された地名、生育場所の特徴、形態など様々な由来があります。

 今回は、名前に「ハマ」がつく植物をご紹介いたします。

太平洋に面した吉野熊野国立公園には、海岸沿いに「ハマ」のつく名前の海岸植物がたくさん生育しています。

「ハマ」がつく植物は、海岸沿いに多く生育し、波や潮風などの影響を受けても耐えて丈夫に育つことができる植物たちにつけられた名前です。実際に触ってみると、塩分や乾燥に耐えられるように葉に厚みや毛があったり、強い潮風に耐えられるように葉が少し小さかったり、草丈が低かったりして、それぞれがその場の環境に適応できるような形態になっているということがわかります。

 和歌山県新宮市三輪崎(みわさき)にある孔島・鈴島(くしま・すずしま)では、多種多様な生物の中にハマヒルガオ、ハマウド、ハマアザミ、ハマナタマメ、ハマボウ、ハマゴウ、ハマエンドウ、ハマオモト、ハマヒサカキ、ハマダイコン、ハマナデシコ、ハマカンゾウ、ハマボッス、ハマナツメ、ハマエノコロなど名前に「ハマ」のつく多くの植物が生育し、花や実などを四季それぞれに観察することができます。

 みなさんは写真の「ハマ」のつく名前の植物を観察されたことありますか。

 紹介した植物のほかにもまだまだ名前に「ハマ」のつく植物はありますが、身近なところで観察できる「ハマ」のつく植物を探してみてください。

孔島・鈴島ハマ植物.pdf

 孔島・鈴島は、野鳥の絶滅危惧種であるウチヤマセンニュウの繁殖場所としても知られ、野鳥や植物の観察会も開催されています。また、地域の方々の散策、憩いの場としても利用されていて、すばらしい自然環境を保全するために地域で清掃活動が毎年行なわれています。

みなさんも「よしくま」にお越しの際には、磯の香り漂うこの孔島・鈴島にぜひ、お立ち寄りください。

孔島・鈴島 (野鳥&植物観察会の様子)

孔島・鈴島での野鳥&植物観察会の様子(2018年5月27日撮影)孔島・鈴島での野鳥&植物観察会の様子(2018年5月27日撮影)

孔島・鈴島の海岸 (南紀熊野ジオパーク・ジオサイト)

孔島の海岸造形             鈴島の奇石

孔島・鈴島の海岸・南紀ジオパーク・ジオサイト(2018年5月16日撮影)孔島の海岸造形 孔島の奇石(2018年5月16日撮影)

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2018年07月24日大台ヶ原での取組み ~防鹿柵(ぼうろくさく)と剥皮(はくひ)防止ネットの巻~

吉野熊野国立公園 吉野 小川 遥

 皆さま、こんにちは。吉野自然保護官事務所の小川です。

記録的な猛暑が続いていますが、アウトドア活動の際は、熱中症に気をつけて下さい。

また、山の天気は大変変わりやすいので天候や装備のほか道路状況などの確認もお忘れないようにしてください。

 さて、本日は、環境省が大台ヶ原で行っている取組みの一部をご紹介します。

大台ヶ原を散策していると、歩道沿いに突然、柵が建っていたり、木に網が巻いてあったりと、折角自然を楽しんでいるのに「何だろうこれは・・・?」と思ったことがある方もいるのではないでしょうか。

これらは、大台ヶ原に生息するニホンジカの食害から植生を保護しているもので、ニホンジカの侵入を防ぎ、柵の中の植生を守る防鹿柵(ぼうろくさく)とニホンジカから樹皮はぎをされないようにする剥皮(はくひ)防止用ネット(通称:ラス巻)と呼ばれるものです。

東大台歩道沿いの防鹿柵の写真東大台歩道沿いの剥皮防止ネットの写真

     

     東大台歩道沿いの防鹿柵           東大台歩道沿いの剥皮防止ネット

 もともと大台ヶ原は苔むす森林が広がる山でしたが、昭和34年の伊勢湾台風をはじめとする大型台風による風倒被害やコケ類の衰退、ミヤコザサの増殖、ニホンジカの増加といった様々な要因により、森林が衰退してきました。

 国立公園の自然を皆さんにこれからもずっと親しんでいただくために、環境省では、森林の衰退を食い止め、森林生態系を再生していくために、「大台ヶ原自然再生事業」を行っています。防鹿柵と剥皮防止用ネットはその一環であり、大台ヶ原の自然を後世に残していく取組みの一つです。防鹿柵は、稚樹や下層植生の保護と回復をはかるため、山中や歩道沿いなど様々な場所にあり、剥皮防止用ネットも数多くの木々に巻かれています。自然の中では少し違和感があるかもしれませんが、大台ヶ原の自然に親しむ際に是非知っていいただきたい事柄の一つです。歩道沿いで見かけたら、遠目にはなりますが、柵の中と外、そしてネットを巻いてある木と樹皮はぎされた木の違いなどを是非ご覧下さい。

西大台歩道沿い防鹿柵の外と中の写真ニホンジカの食害にあった(剥皮された)木の写真

    西大台歩道沿い防鹿柵の外と中       ニホンジカの食害にあった(剥皮された)木

 さらに、環境省では、大台ヶ原での自然再生の取組みをより深く知っていただける特別な機会を準備しております。

大台ヶ原の自然や自然再生事業に詳しい特別講師とともに、普段は近寄ることができない防鹿柵を見学し、より深い話を聞くことができるチャンスです!

(※下記内容の3ツアーのうち、自然再生ツアー参加者が対象です。)

皆さまのご参加をお待ちしております。

☆上北山村 神秘の森 荘厳の山 「大台ヶ原を歩く」☆

日程:7月28日(土)、8月1日(水)、9月28日(金)

内容:大台ヶ原登録ガイドや自然再生に詳しい特別講師による、ひと味違う大台ヶ原を楽しめるガイドウォークです(西大台、東大台、自然再生の3ツアーから選択)。

※公共交通機関の使用による参加が必須です。

詳しくはこちら→ http://vill.kamikitayama.nara.jp/

大台ヶ原を歩くツアーの写真(表)大台ヶ原を歩くツアーの写真(表)

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2018年07月20日涼しげよしくま

吉野熊野国立公園 青谷 克哉

夏が来ました。

吉野自然保護官事務所の青谷でございます。

吉野熊野国立公園では、夏の風物詩であるお祭りや花火大会が各地で開催されます。そんな各地のイベント情報がなんと近畿地方環境事務所のホームページで見ることが出来るのです!

URLはhttp://kinki.env.go.jp/to_2018/post_131.htmlで、吉野熊野国立公園のイベントカレンダー(7月-9月)と、山の日イベントカレンダー(7月-9月)をご覧になって、暑さに負けずに、よしくまに遊びに来て下さいな。

 とは言え、やっぱり暑いものは暑いのです。連日30℃を越える日が続き、クーラーが効いた場所は楽園のように感じます。また、外に出かけるとしても、海や川など水辺が好まれるのが人の世の常。吉野自然保護事務所管内には、残念ながら海はありませんが川があります。滝もあります。滝の近くに行ったり、川縁を歩いたりするのも、涼しい気持ちになれていいのではないかと思うのです。

垢離取場(こりとりば)三重の滝(みかさねのたき)

 ここは下北山前鬼の、垢離取場(こりとりば)(左)と 三重(みかさね)の滝(右)です。修験道の修行場でもあるので、心を静かにして水音を聞きながらひとときの静寂を楽しんでください。

天川村の洞川かじか滝の付近の風景  天川村の洞川かじか滝の付近の風景

 

 こちらは、天川村の洞川(どろがわ)にあります、かじかの滝付近の風景。この場所には近畿自然歩道が通っており、川沿いを歩くルートもあるので、清涼を感じられるのではないでしょうか。名水百選に選ばれている「ごろごろ水」で喉を潤すのも良いでしょう。

大杉谷の滝(シシ淵付近)大杉谷の滝(堂倉滝)

 最後は大杉谷。左の写真はシシ淵近辺の滝、右は堂倉滝(どうくらだき)になります。大杉谷は大小様々な滝がありまして、堂倉滝などは吹き付ける水しぶきに涼しさを感じます。道中は難所が多々ありますし、日帰りは難しい場所ではありますが、景色も壮大でありますので、十分な登山経験のある方は、必要な準備と日程を整えた上で、行ってみて下さい。

 今回紹介した場所では、川遊びやバーベキューをすることは出来ませんが、吉野熊野国立公園には、川遊びやバーベキューを楽しめる場所はちゃんとあります。アウトドアでアクティビティを楽しむ際は、それが可能かどうかの下調べが重要です。マナーを守って、事故のないよう、楽しい夏の一時を過ごして下さい。

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2018年07月10日よしくまアドベンチャー in 江須崎のふしぎを開催しました

吉野熊野国立公園 田辺 中村千佳子

 みなさんこんにちは。田辺自然保護官事務所アクティブ・レンジャーの中村です。

7月に入り、事務所近くの海水浴場では海開きとなり、海水浴を楽しむ人たちが気持ちよさそうに泳ぐ姿を見かけるようになりました。すっかり夏本番です。

夏の白浜すさみ町江須崎の沿岸部       (夏の白良浜)                  (すさみ町江須崎) 

 さて、7日1日(日)にすさみ町で開催した子どもパークレンジャー事業「よしくまアドベンチャーin江須崎のふしぎ」についてご報告したいと思います。

 今回のアドベンチャーは、江須崎の磯の生き物を、遊びながら観察・実験することで身近にある自然に対して興味を持ってもらい、ふれあう機会を作ることを目的として開催しました。当日は梅雨の晴れ間でとても蒸し暑かったのですが、17名の元気なこどもたちが参加しました。

江須崎の海岸で磯へ行く前の注意事項を説明網で魚を捕まえた子ども

                    (磯へ行く前の注意)            (さっそく、捕まえたよ)

 

 観察時の注意を聞いてから、子どもたちはどんな生き物がいるか調査する為、潮だまりへ向かいました。石をめくって隠れているカニを探したり、たも網で魚を捕まえたり、一生懸命探していました。

仲間と協力して魚を追い込む①仲間と協力して魚を追い込む②

 

(仲間と協力して魚を追い込む)

 また、江須崎には国の天然記念物に指定されている「オカヤドカリ」も生息しています。子どもたちはすぐに見つけ、初めて見る小さくて可愛らしい江須崎の住人に顔をぐぐっと近づけて観察していました。

 時間が経つにつれ、段々と行動が大胆になり、ナマコを捕まえるべく潮だまりに腰まで浸かっている子どももいました。とても暑かったので気持ちよさそうでした。

夢中で潮だまりへ入る子みんなで捕まえた生き物

     (夢中で潮だまりへ入る子)           (みんなで捕まえた生き物)

 

 午後からは、海の学習館にて捕まえた生き物を調べました。

捕まえた生き物を調べます①捕まえた生き物を調べます②

(捕まえた生き物を調べます)

 ヒトデをモニターに映して、動きを細かく観察すると、小さな足が何本もあり、それらを動かして移動している様子がよくわかります。次に針金で作った輪の上にウニを乗せ、そこをくぐり抜ける様子を観察しました。子どもたちは興味津々で椅子をモニターの近くまで移動し、その様子を見ていました。それから捕まえた生き物を図鑑等で調べて、自分の調査メモに記入してまとめました。

 子どもたちからは「オカヤドカリを初めて見て嬉しかった」「他の学校のお友たちができて嬉しかった」「磯のいきものに触れておもしろかった」等の感想が寄せられました。

 参加した子どもたちの大半は江須崎を訪れたのが初めてで、磯の生き物とふれあう経験をしたことのない子どもたちでした。子どもたちはまだまだ磯の生き物たちと触れ合っていたかった様子で、また家族を連れて遊びに来てくれるといいなと思いました。

 次回は、よしくまアドベンチャー inウミガメ調査隊になろう!の様子をご報告したいと思います。

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2018年06月21日大台ヶ原ARがオススメする大台ヶ原 ~雨の西大台 の巻~

吉野熊野国立公園 小川 遥

 皆さま、こんにちは。吉野の小川です。

アジサイの花やカタツムリの姿が見られる梅雨の時期となりましたが、いかがお過ごしでしょうか。

 「梅雨」という呼び方にはいくつか由来があるそうですが、その中の一つに、梅の実が熟する頃なので「梅」の漢字が当てられたという話を聞いたことがあります。それを思い出すと、じめじめした印象が強い「梅雨」という文字が美味しそうなイメージを醸し出してくるので、日本語とは奥が深いなぁと改めて思う今日この頃です。その由来にふさわしく、今年も梅をたくさん収穫して漬けることができたので、美味しい飲み物ができあがる日が楽しみです。

 さて本日は、しっとりした季節ならではの雰囲気を味わえる大台ヶ原をご紹介します。

東大台と西大台で全く違った趣がある大台ヶ原ですが、小雨や霧雨の天気に特にオススメするのは、西大台です。

(※西大台に立ち入るには、事前手続きと一定の登山経験やルートファインディング(地図で地形を読み取りながら自分が歩くルートを探す)技術が必要です。

詳細はこちら→ http://kinki.env.go.jp/nature/odaigahara/west_odai/west_odai_index.html

 苔むす岩や水が流れる森の中を歩く西大台は、雨の中ではより苔や葉がしっとりして深い緑に覆われた雰囲気を味わうことができます。

苔むす岩の間を流れる沢 苔むす岩の連なり
水を湛えた苔と実生 歩道近くの沢

            

 さらに雨の日には、普段はなかなか姿を現さない動物を見ることができる場合もあります。 

オオダイガハラサンショウウオ   ナガレヒキガエル  

 じめじめして汗ばむ季節になってきたから山に行くのはおっくうだなと思う方もおられるかもしれませんが、その時期にしか見ることができない風景をお見逃しなく!

(※山の天気は急変しやすく、麓との温度差も大きくなります。登山される時は、あらかじめ自分自身で天気予報や道路の状況を確認した上で、充分な装備でお越しください。)

 また、近畿地方環境事務所では、大台ヶ原を訪れる方々に安全により深く自然を楽しんでいただくために、大台ヶ原登録ガイド制度を設けております。行ってみたいけど不安だなという方も、これまでとは少し違った視点で楽しみたいという方も、是非ご利用ください。

 詳細はこちら!→ http://vill.kamikitayama.nara.jp/guide/

 皆さまの大台ヶ原へのお越しをお待ちしております♪

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2018年06月06日「熊野の自然」

吉野熊野国立公園 岩田佐知代

みなさんこんにちは、アクティブ・レンジャーの岩田です。

四季折々にすばらしい瞬間を刻む吉野熊野国立公園の海岸沿いから一押しスポットの七里御浜を皆さんにご紹介いたします。

七里御浜は、私にとって、幼い頃から波の音を聞きながら遊び育った思い出のある場所であり、ごく当たり前の見慣れた風景となっていますが、「日本の渚百選」、「日本の白砂青松百選」、「21世紀に残したい日本の自然百選」にも選ばれているなど、日本を代表する景勝地の一つです。

防風林が並び玉砂利が敷き詰められた石浜が、熊野市から紀宝町まで約22Km続き、陸からの投げ釣りを楽しみ釣果を狙う都会人が多く訪れるポイントとしても知られています。

灯篭ケ峰より七里御浜の眺め

灯篭ケ峰より七里御浜の眺め

また、絶滅に瀕したウミガメが産卵のために上陸する場所となっていることから、毎年4月には、海岸沿いの自治体、関係者、地域の方々とともに、海岸の一斉清掃を実施しています。

5月1日から9月30日までの期間は、自動車やバイク等の海岸への乗入れを規制して、ウミガメの産卵地の保護を図っています。 

波は、いつもは穏やかですが、台風襲来時等は、時として牙をむき、大波となり、海の怖さを教えてくれます。

荒波に削られて海底が急に深くなっているため遊泳禁止となっている海岸ですが、太平洋を望む雄大な海岸美を眺めながら、都会とは全く違うまったりと穏やかな時の流れを感じることができる場所です。

波打ち際で波の音を聞いてのんびり寝転んでサンシャワーを浴びたり、海に向かって石を投げたり、夜空を眺めスターウォッチングをしたり、きっとリフレッシュできること間違いなしです。さすが・・「よしくま」と感じていただけると思います。

昭和11年2月1日に先人のご尽力により国立公園の指定を受けて80年あまり、大切に保護され、守り伝えられてきた貴重な資源をこれからも後世へと繋ぐお手伝いができればと思っております。

青い海、青い空・・こんな豊かな素晴らしい大自然の中で癒されながらこの地に住んでいる贅沢さ、少しでも皆さんにお伝えできたらと思います。

ぜひ、「よしくま」へお越しください。

お待ちしております。

 

七里御浜                       石浜
夕焼け                        波
サンライズ

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2018年05月29日雨の季節に見える花

吉野熊野国立公園 青谷 克哉

急に気温が上がり、所によっては30℃になろうかという日があったと思えば、肌寒く一枚羽織ろうかなんて、気まぐれな気候が続く今日この頃、皆さんいかがお過ごしでしょうか?吉野自然保護官事務所の青谷でございます。私はすっかりやられてしまい、風邪のような症状が出てしまいました。精進が足りませんでしたね。

さて、5月を過ぎれば雨の多い時期になってきます。今年は空梅雨にならないことを祈るばかりですが、それでも山に行くときは晴れが続く方がいいですよね。雨が降ると山にも行きにくいものですが、そんな時期だからこそ見られるものというものも当然あります。

吉野熊野国立公園吉野地域では、弥山、八経ヶ岳周辺で、6月から7月にかけて、オオヤマレンゲという花が咲きます。

オオヤマレンゲ

これがオオヤマレンゲです。弥山、八経ヶ岳周辺は、「オオヤマレンゲ自生地」として国の天然記念物に指定されています。

登山バッチ

大峰山系登山記念バッチにもばっちりデザインされております。漢字では「大山蓮華」と書くのですが、「大山」は大峰山のことで、「大峰山に咲く蓮に似た花」ということでこうなったと言われております。オオヤマレンゲは、ハスではなくモクレンの仲間で、学名にもMagnolia というモクレンを指す単語がはいっています。

奈良県版レッドデータブックでは絶滅寸前種に指定されており、環境省では、オオヤマレンゲをニホンジカの食害から守るために、防鹿柵を設置するなどして保全に努めております。皆さんも、可憐な花は愛でるだけに止め、決して無体なことをされませぬようお願い申し上げます。

これからの季節、急な降雨や雷には十分注意していただき、備えを万全に、お気を付けて登山を楽しんでください。それでは、今回はこの辺で、ご機嫌よう。


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