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近畿地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [近畿地区]

串本海中観察会の実施報告

2017年09月15日
吉野熊野国立公園 川内遼

 環境省熊野自然保護官事務所 アクティブ・レンジャーの岩田です。

 9月に入り、熊野では日中まだまだ残暑厳しいですが、朝夕は秋の気配が感じられる今日この頃です。

 8月21・24日に開催したふれあいイベント「吉野熊野国立公園パートナーシップイベント串本海中観察会~スノーケルでサンゴの海を観察しよう~」の実施報告をいたします。

 台風等で中止が相次ぎ3年ぶりの開催となった海中観察会は、応募者多数の盛況ぶりで、大阪府、和歌山市、田辺市、新宮市、三重県等からの応募の中から厳正なる抽選の結果、21日に17名、24日に21名に参加いただきました。 

 両日ともに午前中は串本町職員によるラムサール条約湿地についての座学がありました。サンゴを保護するとともに賢明な利用をすすめるため、世界最北のサンゴの群生地として串本がラムサール条約において登録されていること、日本の太平洋側を流れる暖流である黒潮の影響でこのあたりの海域でもサンゴが生息できることなどを学びました。その後、串本海中公園センター講師から、串本の海で見られる生物について学び、海中でみられる代表的なサンゴ(クシハダミドリイシ、スギノキミドリイシ等)や魚(ソラスズメダイ、様々なチョウチョウウオ類)、危険な生物(ゴンズイ、カサゴ、ウツボ等)についてのレクチャーを受けました。休憩後には、フィンやマスク、スノーケルの使い方、注意点等のレクチャーを受け、午後からは海中観察を楽しみました。

開会式シュノーケル装着
  開会式の様子               マスク装着のレクチャー

 1回目は快晴、波、風ともに問題なく、ベストコンディションで海中観察に臨むことができ、きれいな海でソラスズメダイ、チョウチョウウオ類、メジナ、クマノミ類やクシハダミドリイシの群集などの生物を見ることができました。2日目は、快晴でしたが風と海上のうねりが発生したため、観察場所を変更しました。多少にごりはあったものの、海中のスギノキミドリイシ群集やソラスズメダイ、ニシキベラなどきれいな魚等を見て楽しんでいただきました。

 スノーケリングが初めての方からは、「思っていた以上に海中がきれいでした。かわいい魚もたくさん見ることができた。サンゴもすごかった。」と驚きと喜びの声をいただき、2回の海中観察会を無事に終了することができました。

 今後も吉野熊野国立公園のすばらしい自然の楽しみ方を皆さんに紹介していきます。ぜひ「よしくま」へ遊びにお越しくだい。

フィン装着海中観察の様子

               

  フィンの装着                 海中観察の様子

サンゴ群集ソラスズメダイとサンゴ

                 

  サンゴ群集                  ソラスズメダイ