ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [近畿地区]

近畿地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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2018年08月14日夏休み子ども見学デー

瀬戸内海国立公園 神戸 高橋明子

 みなさんこんにちは。神戸自然保護官事務所の髙橋です。気温の高い日が続いていますが夏バテなどされていませんか??

 今回は国立公園の話題から少し離れて、神戸自然保護官事務所がある神戸地方合同庁舎で開催されたイベントについてご報告します。

 神戸地方合同庁舎には様々な国の出先機関がありますが、それぞれの機関の仕事内容を知ってもらおう!ということで、「夏休み子ども見学デー」が8月2日から3日の2日間にわたって開催され、それぞれの機関の仕事紹介や体験ができる18のブース出展がありました。

 神戸自然保護官事務所のブースでは、外来生物問題についての展示と瀬戸内海国立公園六甲山・摩耶山の紹介を行いました。カミツキガメをはじめ、外来生物の標本に関心が高く、特にヒアリの樹脂包埋標本は、大人から子どもまで多くの人が興味深そうに見て下さいました。ヒアリは皆さん一様に「思っていたより小さい!」との感想でした。昨年より話題になっているヒアリですが、TVなどでは拡大されて放映されているため、大きいものと勘違いされている方が多いようです。

 ヒアリは肉眼で識別することは困難なので、疑わしいアリに出会ったときは触らずにヒアリ相談ダイヤル 【☎0570-046-110(※一部機種では利用できないためその場合は☎06-7634ー7300):午前9時から午後5時まで】へご相談下さい。

 また瀬戸内海国立公園六甲山・摩耶山については、クイズをまじえながら紹介をしました。

神戸保護官事務所展示ブース(2018年8月2日撮影) カミツキガメやヒアリの標本に見入る来場者(2018年8月2日撮影)

     神戸自然保護官事務所のブース        カミツキガメやヒアリの標本に見入る来場者

六甲山・摩耶山クイズに挑戦する子ども達(2018年8月2日撮影) ヒアリの樹脂標本(2018年8月2日撮影)

     六甲山・摩耶山クイズに挑戦!       ヒアリの標本(ヒアリの大きさは約2.5mm~6mm)

 

 そのほか、農林水産省近畿農政局兵庫県拠点の食品表示や自給率について学ぶコーナーや農林水産省の植物防疫所及び動物検疫所神戸支所の植物や動物の検疫、近畿地方整備局の港湾について学ぶブースなど大人が見ていても、興味深い内容でした。

動物検疫所神戸支所のブース(2018年8月2日) 瀬戸内漁業調整事務所のブース(2018年8月2日)

       動物検疫所神戸支所                瀬戸内漁業調整事務所

動物検疫所&大阪入国管理局イメージキャラクター探知犬「クンくん」&「えんトラくん」(動物検疫所神戸支所のブース(2018年8月2日撮影))      動物検疫所&大阪入国管理局イメージキャラクター探知犬「クンくん」&「えんトラくん」(動物検疫所神戸支所のブース(2018年8月2日撮影))

 今回のイベントは、色々な国の機関の仕事に触れる良い機会だったのではないかと思います。また、資料も充実しており、夏休みの自由研究の題材を見つけた!といった声もたくさん聞かれました。

 気温が高すぎて屋外で活動できない日は、このようなイベントに参加してみるのもよいのではないかと思います。残りの夏休み、元気に楽しんで下さい!

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2018年08月03日「よしくまアドベンチャーinウミガメ調査隊になろう!」を開催しました

吉野熊野国立公園 中村千佳子

 みなさん、こんにちは。田辺自然保護官事務所アクティブ・レンジャーの中村です。毎日暑い日が続いていますが、いかがお過ごしでしょうか。

 さて、7月7日(土)・13日(金)・16日(月・祝)にみなべ町で子どもパークレンジャー事業「よしくまアドベンチャーinウミガメ調査隊になろう!」を開催しましたので、ご報告します。

 今回のアドベンチャーは、地域の子どもたちにアカウミガメの産卵観察や調査体験を通じて、自然に対する興味を持ってもらい、改めて地域の自然に目を向けるきっかけになることを目的として開催しました。当日は12名の子どもたちが参加してくれました。

   

座学の様子   講師の説明

 座学の様子

 第1回目は、吉野熊野国立公園の千里の浜に上陸・産卵するアカウミガメの生態と関係者による保護活動・調査について学びました。子どもたちは、熱心にメモをとりながら話を聞き、手を挙げて質問をしていました。

 第2回目は、実際に浜に出てアカウミガメの産卵の観察と調査・保護活動の体験をしました。産卵の観察は母ガメの邪魔にならないよう、産卵がはじまるまで物音を立てずに静かに待たなくてはいけません。

この「待つ」ということが子どもたちにとって一番の試練でした。なぜなら、母ガメは穴を掘り始めたとおもったら止めて、別の場所へ移動してまた穴を掘る、という行動を繰り返すので、長時間待たなければならなかったからです。最終的には子どもたちの目の前で産卵がはじまりました。体験終了後、子どもたちは興奮した様子で「すぐ目の前にカメがきたよ!」と教えてくれました。

母ガメの気持ちになって穴を掘ろう   産卵の様子

 母ガメになった気持ちで穴を掘ろう          産卵の様子

 第3回目は、第2回目で観察した母ガメが今シーズン3回目の産卵であったことや、2年前にも千里の浜に上陸していたことについて学びました。

 その後、母ガメの気持ちになって昼間に上陸しない理由を知るために穴掘り体験をしました。子どもたちは一列に並んで母ガメのように手足を使って穴を掘りますが、砂が熱くてなかなか深く掘れませんでした。講師がお手本に穴を早く深く掘ったのを見て子ども達は驚くとともに悔しそうでした。

 そして、みんなで掘った穴で砂の表面と下の方の温度を調べました。表面はとても熱いのに、下の方は冷んやりとしていていました。

 講師から、昼間は砂浜が熱すぎて産卵に上陸しないことや子ガメの性別は砂の温度で決まることを学びました。

手本に穴を掘る講師   集合写真

                          集合写真

 子どもたちからは「浜を歩いたとき、砂に足が埋まって歩きにくく、産卵のパトロールをしている人は大変だなと思った。」「毎晩、パトロールする人は凄いなと思った。昼の砂浜はとても暑いけど穴を掘ると中は冷たかった」「みなべ町に住んでいるがウミガメの産卵を見たのは初めてだった。必死に産んでいる感じがして感動した。」「どんなふうに穴を掘って卵を産むのかよくわかった。自分で海に行ったときにも探せたらいいなと思った」などの感想が寄せられました。

 これらの経験を通して、子どもたちには自然の中で遊ぶだけでなく、一歩踏み出して考える事でアカウミガメの調査や保護活動に関心を持ち、自然を守り残していく気持ちにつながってくれるといいなと思いました。

 次回のよしくまアドベンチャーもお楽しみに!

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2018年07月31日「よしくま」の自然情報

吉野熊野国立公園 岩田佐知代

こんにちは 熊野自然保護官事務所アクティブ・レンジャーの岩田です。

 植物の名前には、その植物を発見した人名、発見された地名、生育場所の特徴、形態など様々な由来があります。

 今回は、名前に「ハマ」がつく植物をご紹介いたします。

太平洋に面した吉野熊野国立公園には、海岸沿いに「ハマ」のつく名前の海岸植物がたくさん生育しています。

「ハマ」がつく植物は、海岸沿いに多く生育し、波や潮風などの影響を受けても耐えて丈夫に育つことができる植物たちにつけられた名前です。実際に触ってみると、塩分や乾燥に耐えられるように葉に厚みや毛があったり、強い潮風に耐えられるように葉が少し小さかったり、草丈が低かったりして、それぞれがその場の環境に適応できるような形態になっているということがわかります。

 和歌山県新宮市三輪崎(みわさき)にある孔島・鈴島(くしま・すずしま)では、多種多様な生物の中にハマヒルガオ、ハマウド、ハマアザミ、ハマナタマメ、ハマボウ、ハマゴウ、ハマエンドウ、ハマオモト、ハマヒサカキ、ハマダイコン、ハマナデシコ、ハマカンゾウ、ハマボッス、ハマナツメ、ハマエノコロなど名前に「ハマ」のつく多くの植物が生育し、花や実などを四季それぞれに観察することができます。

 みなさんは写真の「ハマ」のつく名前の植物を観察されたことありますか。

 紹介した植物のほかにもまだまだ名前に「ハマ」のつく植物はありますが、身近なところで観察できる「ハマ」のつく植物を探してみてください。

孔島・鈴島ハマ植物.pdf

 孔島・鈴島は、野鳥の絶滅危惧種であるウチヤマセンニュウの繁殖場所としても知られ、野鳥や植物の観察会も開催されています。また、地域の方々の散策、憩いの場としても利用されていて、すばらしい自然環境を保全するために地域で清掃活動が毎年行なわれています。

みなさんも「よしくま」にお越しの際には、磯の香り漂うこの孔島・鈴島にぜひ、お立ち寄りください。

孔島・鈴島 (野鳥&植物観察会の様子)

孔島・鈴島での野鳥&植物観察会の様子(2018年5月27日撮影)孔島・鈴島での野鳥&植物観察会の様子(2018年5月27日撮影)

孔島・鈴島の海岸 (南紀熊野ジオパーク・ジオサイト)

孔島の海岸造形             鈴島の奇石

孔島・鈴島の海岸・南紀ジオパーク・ジオサイト(2018年5月16日撮影)孔島の海岸造形 孔島の奇石(2018年5月16日撮影)

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2018年07月24日大台ヶ原での取組み ~防鹿柵(ぼうろくさく)と剥皮(はくひ)防止ネットの巻~

吉野熊野国立公園 吉野 小川 遥

 皆さま、こんにちは。吉野自然保護官事務所の小川です。

記録的な猛暑が続いていますが、アウトドア活動の際は、熱中症に気をつけて下さい。

また、山の天気は大変変わりやすいので天候や装備のほか道路状況などの確認もお忘れないようにしてください。

 さて、本日は、環境省が大台ヶ原で行っている取組みの一部をご紹介します。

大台ヶ原を散策していると、歩道沿いに突然、柵が建っていたり、木に網が巻いてあったりと、折角自然を楽しんでいるのに「何だろうこれは・・・?」と思ったことがある方もいるのではないでしょうか。

これらは、大台ヶ原に生息するニホンジカの食害から植生を保護しているもので、ニホンジカの侵入を防ぎ、柵の中の植生を守る防鹿柵(ぼうろくさく)とニホンジカから樹皮はぎをされないようにする剥皮(はくひ)防止用ネット(通称:ラス巻)と呼ばれるものです。

東大台歩道沿いの防鹿柵の写真東大台歩道沿いの剥皮防止ネットの写真

     

     東大台歩道沿いの防鹿柵           東大台歩道沿いの剥皮防止ネット

 もともと大台ヶ原は苔むす森林が広がる山でしたが、昭和34年の伊勢湾台風をはじめとする大型台風による風倒被害やコケ類の衰退、ミヤコザサの増殖、ニホンジカの増加といった様々な要因により、森林が衰退してきました。

 国立公園の自然を皆さんにこれからもずっと親しんでいただくために、環境省では、森林の衰退を食い止め、森林生態系を再生していくために、「大台ヶ原自然再生事業」を行っています。防鹿柵と剥皮防止用ネットはその一環であり、大台ヶ原の自然を後世に残していく取組みの一つです。防鹿柵は、稚樹や下層植生の保護と回復をはかるため、山中や歩道沿いなど様々な場所にあり、剥皮防止用ネットも数多くの木々に巻かれています。自然の中では少し違和感があるかもしれませんが、大台ヶ原の自然に親しむ際に是非知っていいただきたい事柄の一つです。歩道沿いで見かけたら、遠目にはなりますが、柵の中と外、そしてネットを巻いてある木と樹皮はぎされた木の違いなどを是非ご覧下さい。

西大台歩道沿い防鹿柵の外と中の写真ニホンジカの食害にあった(剥皮された)木の写真

    西大台歩道沿い防鹿柵の外と中       ニホンジカの食害にあった(剥皮された)木

 さらに、環境省では、大台ヶ原での自然再生の取組みをより深く知っていただける特別な機会を準備しております。

大台ヶ原の自然や自然再生事業に詳しい特別講師とともに、普段は近寄ることができない防鹿柵を見学し、より深い話を聞くことができるチャンスです!

(※下記内容の3ツアーのうち、自然再生ツアー参加者が対象です。)

皆さまのご参加をお待ちしております。

☆上北山村 神秘の森 荘厳の山 「大台ヶ原を歩く」☆

日程:7月28日(土)、8月1日(水)、9月28日(金)

内容:大台ヶ原登録ガイドや自然再生に詳しい特別講師による、ひと味違う大台ヶ原を楽しめるガイドウォークです(西大台、東大台、自然再生の3ツアーから選択)。

※公共交通機関の使用による参加が必須です。

詳しくはこちら→ http://vill.kamikitayama.nara.jp/

大台ヶ原を歩くツアーの写真(表)大台ヶ原を歩くツアーの写真(表)

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