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近畿地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [近畿地区]

森のふしぎな生きもの「粘菌」の観察会を開催しました

2025年07月18日
熊野 湊 英也
こんにちは、吉野熊野国立公園管理事務所の湊です。なんと今年は例年よりも約2週間梅雨明けが早く、熱中症警戒アラートが6月から発表されるなど、先が思いやられます。
今年度は、当事務所主催による自然ふれあいイベントの実施を3回予定していますが、7月12日に第1回目となる「森のふしぎな生きもの「粘菌」の観察会」を実施しましたので報告します。
このイベントは、当日粘菌が見つからないと始まりません。事前の下見では6種類ほど粘菌を見つけることができたので、当日も大丈夫そうだと期待が高まっていましたが、猛暑の晴れ間続きや前々日から当日朝まで雨といった不安定な天候に、スタッフ一同、無事開催できるよう祈るしかありませんでした。すると、祈りが通じたのか当日は会場である潮岬周辺では晴れ間がのぞき、観察会中は気温もそれほど上がらずに心地よい風も吹いて、この時期としては最高のイベント日和となりました。
講義の様子
初めに講師から粘菌についての講義を受ける
粘菌探しの様子
森に移動して粘菌探し
種類を調べている様子
粘菌らしいものを見つけたら講師に判定してもらう

最初に、和歌山県立自然博物館の学芸員から粘菌についての講義を受け、フィールドに出て、粘菌を探しました。
最初、なかなか見つけられず苦戦しましたが、下見時よりも多い7種類の粘菌を見つけることが出来ました。残念ながら、見つけることが出来なかった参加者の方もいらっしゃいましたが、室内に戻り、顕微鏡を使って当日見つけた粘菌を皆さんで観察しました。

粘菌のアップ1
ウツボホコリ(粘菌)
粘菌のアップ2
ムラサキホコリの仲間(粘菌)
顕微鏡で観察中
室内に戻って顕微鏡で観察

粘菌の魅力にふれたところで、最後に講師から、「身近なところでも見つかるものなので、帰ってからも庭や公園などで粘菌を探してみてください」とメッセージをいただきました。参加者の方からは、当イベントに参加したことで、自宅に帰ってからも粘菌のふれあい方を学ぶことができ、満足度の高いイベントであったとのコメントを多くいただきました。
吉野熊野国立公園管理事務所が実施する自然ふれあいイベントは秋ごろに2回、その他にも宇久井ビジターセンターが実施する自然体験イベントもありますので、近畿地方環境事務所ホームページの「お知らせ」や宇久井ビジターセンターの「お知らせ・イベント情報」も覗いてみてくださいね。アクティブ・レンジャー日記もブックマーク(お気に入り)に登録お願いします。