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近畿地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [近畿地区]

登山歩道のパトロールに同行しました

2025年04月24日
熊野 湊 英也

 大杉谷(三重県大台町)登山歩道では、例年開山前に、大杉谷登山センター主催による合同パトロールが実施されています。
 先日、吉野管理官事務所の職員とともに2日間参加し、大杉谷登山口~日出ヶ岳~大台ヶ原駐車場までの区間(約16km)、登山者が安全に通れるよう、歩道・案内標識の点検、倒木・落石の除去など行いました。
(昨年のパトロールの様子はこちら↓)
管内の山々が開山します!
 大杉谷の見どころは、言うまでもなく渓谷美なのですが、まず印象に残ったのが、吊り橋の多さです。正直吊り橋が苦手な私ですが、全11カ所、緊張感も楽しみながら渡りきりました。また迫力ある滝にも癒やされながら、無事、1日目の目的地である山小屋に到着しました。
大杉谷登山口
大杉谷登山口(こちらで準備して出発)
岩を削った歩道
岩を削った歩道(大杉谷登山歩道の見どころの1つ)

神秘的な景色のシシ淵
神秘的な景色のシシ淵(険しい道のりの先にある渓谷美)
吊り橋が11カ所もある
吊り橋が11カ所もある(大杉谷登山歩道の特長の1つ)

まだまだあるよ吊り橋
まだまだあるよ、吊り橋(スリルを楽しみながら進む)
 渓谷沿いに山小屋
渓谷沿いに山小屋(1日目の目的地)

 2日目は、大杉谷の渓谷を進むと堂倉滝に到着します。水量も多く、この水はどこから湧いてくるのかと不思議でなりません。
 さて、ここから先は、渓谷から一転して山に入り、木々の間をひたすら歩き続けます。まさにTHE登山です。高度が上がるにつれて、気温もどんどん下がり寒くなってきました。
 途中からシャクナゲの木が道沿いに延々と続き、今年は花は多いのかな、少ないのかなと話しながら、進んでいると、雨がポツポツと降り出し、気がつけば、みぞれか雪か白いものが混じって来ました。
 と同時に私の体力も限界に近づいて来たところで、見覚えのある大台ヶ原の笹原が見え、ついに日出ヶ岳(標高1,695m)に到着です。
堂倉滝
堂倉滝(水量多く、水しぶきが神秘的)
登山ルートには残雪も
登山ルートには残雪も(当日もみぞれが降り体力を奪う)
            
大台ヶ原らしい景色
大台ヶ原らしい風景(日出ヶ岳はもうすぐそこ)
無事、日出ヶ岳に到着
無事、日出ヶ岳に到着(奇跡的に晴れ渡り、熊野灘を一望)
 大杉谷、大台ヶ原とも、今年は4月18日(金)から開山となり、大杉谷登山口へはエス・パール交通の大杉峡谷登山バス((注)完全予約制です)、大台ヶ原へは奈良交通バスのイオンモール橿原⇔大台ヶ原間(4月26日(土)~)がご利用いただけます。
 今シーズンも大杉谷、大台ヶ原はあなたを待っていますよ。登山を行う場合、ヘルメットの着用、山岳保険の加入やクマよけなど対策を万全に、吉野熊野国立公園を楽しんで下さいね。