
アクティブ・レンジャー日記 [近畿地区]
山陰海岸ジオパークトレイル点検(2回目)について
2025年02月28日みなさんこんにちは。浦富自然保護官事務所の堀田です。
前回に続いて、ジオパークトレイル点検2回目の様子を紹介します。今回は、兵庫県美方郡香美町の今子浦から佐津海岸までコース17の一部、コース18、コース19の一部で約10kmを歩きました。まず、香美町の今子浦キャンプ場の駐車場からスタートし今子浦海水浴場まで園路を下っていくと、かえる島や千畳敷と呼ばれている海岸地形が見えてきます。ここから大引きの鼻展望台ヘ向かう園路を少し進むと、右手にトレイルの案内標識があり、ここから丘に登っていきます。
かえる島(↑)と千畳敷 尾根に向かうトレイル
ここから尾根に上がるまでは、斜面を縫うように登っていく狭い道で細かな砂利や湿った粘土質の土で滑らないように慎重に進みました。
尾根に上がるとしばらく落ち葉を踏みながら自然林の中を緩やかに登っていくことになります。トレイル沿いには、地蔵様が安置されていて、古くから人々が通っていた道であることが分かります。
尾根を登っていく様子 トレイル沿いの石仏
しばらく進むと左手に日本海の景観が広がり、尾根から海面まで60mはある崖が現れ、その景観に圧倒されました。その険しい崖を釣り人がまさに登っているところに遭遇し、驚きの目で見ました。ここの尾根の東側からは、大引の鼻展望台を望むこともできました。このあたりは、山陰海岸国立公園の特別保護地区に指定され、大切に保護されているエリアです。
林の尾根を抜け険しい崖へ 大引き鼻展望台を望む
ここから更に尾根を進むと標高約130m地点をピークに下っていきます。数分進むとまた険しい崖が現れてきます。トレイルは、ここの尾根の途中から林の中に離れていきます。林内のトレイルは、落ち葉などで覆われ明確になっていないのでピンクテープの目印や標柱等を頼りに進みます。
険しい崖の様子 林内の標柱
林内を下っていく途中、トレイルから分かれて浜に下ると町指定文化財である黄金の松があるようですが、このたびは先を急ぐことにしました。
このあたりのトレイル沿いに鉱山跡も見えましたが、現在は危険なため立入禁止となっていました。ここから少し下っていくと林の向こうに柴山港が見えてきます。
鉱山跡 柴山港の北側の沖浦港に到着
沖浦港からは、港まちの風情を感じながら舗装された道を柴山駅あたりまで歩くことになります。
柴山港 柴山駅
柴山駅のホームからは、柴山湾や町並みを望むことができます。
柴山駅から先のトレイルは、山の中の緩やかな自然道を登っていきます。約40分進むと標柱があり、そこから急なつづら折れの小径を柴山トンネルの東口まで降ります。ここからは、県道などの車道を歩き佐津駅前を通過し、佐津海岸(海水浴場脇)の魚見台まで歩きました。今回は、所要時間約5時間のコースでした。
ここから急な下り道 旧柴山トンネル
今回のルートは、前半の今子浦から柴山港までの尾根ルートがアップダウンもありましたが、景観の変化もあり印象に残りました。柴山トンネルからゴールまでは、緩やかな下りと平坦な舗装された道なので、比較的楽に歩くことができました。是非、皆さんもこのルートに挑戦されてはいかがでしょうか。
佐津海水浴場
山陰海岸ジオパークトレイルコース案内
コース17
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山陰海岸国立公園ホームページ
環境省_山陰海岸国立公園