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近畿地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [近畿地区]

熊野ARのお仕事? 【利用・施設】

2006年03月15日
熊野
こんにちは。今週の新宮は月曜に雪が舞い、火曜には強風でゴミが舞い、本日水曜は雲ひとつない青空が広がっています。季節の変わり目は天気も様変わりし、年度末でバタバタしている私たちの胸中を物語っているかのようです。

 今日は現在の主な仕事のひとつである、宇久井ビジターセンター開設に関するお仕事を紹介します!

 全国の自然公園にはビジターセンターという博物展示施設があります。ビジターセンターはその公園の地形・地質、動植物等を公園利用者がわかりやすく理解できるように解説、展示するための施設で、自然教室や野外観察会など自然にふれあうための行事なども開催されています。国立公園内におけるビジターセンターとして機能を有する施設は全部で83箇所あります(2005.3現在)。

 このような役割を担ったビジターセンターが、和歌山県の宇久井半島にできます。以前、宇久井ビジターセンターの話を少ししました(2006.2.22日記参照)が、熊野自然保護官事務所ではこのビジターセンターの展示に関する仕事をしています。
宇久井VCのいま(2006.3.6現在)

 まえおきがとても長くなってしまいましたね。
 宇久井ビジターセンターの展示では「吉野熊野国立公園とは、宇久井半島とはどんなところなんだろう?」、「宇久井半島はどのようにできて、どんな動植物がいるんだろう?」ということを分かり易く解説していきます。植物の写真や生き物の標本を使用し解説していくのですが、いま私たちはこれらの資料収集とその調整に大忙しです。地元の方に宇久井半島のむかしの話を聞きに行ったり、足りない標本類の補充のために海に行き、網を持って格闘したり…と。

採取!

 それから標本等の展示の仕方を工夫し、「この昆虫はどんな所にいるのかな??」というような疑問も見てわかるように展示してあります。そのほかにはタイムリーな周辺環境の情報、観察会の予定や実施報告等も載せられるようなスペースもあります。

宇久井VC館内の様子(このあたりが展示スペースとなります。)

 いま私たちがつくっているビジターセンターの展示物は土台の部分です。いわばピザの生地の部分で、トッピングの具は旬の野菜を載せたり、生地の味が引き立つように味付けしたり…。今後よりおいしいピザを皆さんに味わってもらえるように、つまり吉野熊野国立公園の自然を知ってもらえるようにビジターセンターをつくっていきたいと思います。
お楽しみに!