近畿地方のアイコン

近畿地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [近畿地区]

在来種のヨモギは香りがよい? 【植物】

2008年09月26日
吉野
皆さんこんにちは!
環境省では、外来緑化植物の影響を調べるために全国の国立公園でススキ・ヨモギ・オオヨモギ・ニシキヨモギ・ハギのサンプリングを行っています。
先日、その調査の一環でアクティブ・レンジャー青谷とともにススキ・ヨモギのサンプリングを行ってきました。


写真:穂がついたススキ(調査地の様子)

調査は、生葉を採取したり結実した種を集めたり・・・といくつか項目がありました。
サンプルを採集したのちは研究機関へ提供し、提供を受けた各研究機関は、これらをもとに種内の遺伝的多様性等の分析を進めることとなっています。
 
【調査を進めていく過程で・・・】
「法面の緑化が行われていないようなところ」がこの調査をする前提条件でした。
そのため、調査をする前に対象植物が緑化されたものかどうか地元の人に聞き込みを行いました。その時、地元の方から興味深い話を教えてもらいました。
なんと郷土産のヨモギと外から持ち込まれたヨモギとでは香りが全然違うそうで、郷土産のヨモギの方が香りがいいそうです。
生物の多様性の保全とか、遺伝子のかく乱とか取つきにくい話ですが、郷土産のヨモギを守ることで香りの良い草餅が食べれるのだなと考えてみると、守りたい気持ちがグっと高まりました。