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近畿地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [近畿地区]

産卵集団 【動物】

2008年06月27日
熊野
初夏を迎えるこの時期はサンゴの産卵シーズンです。串本海域では、これまでで最も早くクシハダミドリイシというサンゴの産卵が、3日連続で見られたようです。

産卵といえば先日、宇久井半島の磯へ海辺の生き物の記載調査を行っていたところ、集団で産卵している生き物を発見しました。

写真:アクキガイ科 イボニシの集まり(撮影日:2008.06.20)
中央にイボニシの集団、右上の方に卵が確認できます。

普段は単独で生活しているため、こんなに集まることはないのですが、この時期になると産卵のために岩のくぼみなどに集まります。イボニシは肉食性の貝で、自ら出す酸によって貝類やフジツボ類などに穴を開け、そこから中の肉を吸い出して食べます。

この日は梅雨の晴れ間が時々覗いたような天気だったのですが、予想以上に紫外線が強かったようで、海辺から戻った後は日焼けで腕がひりひりしていました。皆さんも野外に出る際は、紫外線にご注意ください。