アクティブ・レンジャー日記 [近畿地区]
香久山小学校出前授業 【その他】
2011年09月20日
吉野
皆さん、こんにちは。
台風6号、12号と続き、次は15号が通過する予想ですね。皆さん十分にお気を付け下さい。
9月12日に奈良県吉野郡川上村にある蜻蛉の滝で、香久山小学校の4年生を対象とした出前授業を行いました。
この出前授業は、同じく川上村にある森と水の源流館と合同での実施です。
小学校の先生からの要望があり、川の出発点になる「森」の話を森と水の源流館の木村氏が、森から流れ出た水からなる「川」の生き物の話を私が行い、全体として「水」を大きなテーマとして行いました。
写真:左)蜻蛉の滝に到着! 右)森の中で木村氏から森の話
森の話では、実際に蜻蛉の滝のまわりの森に入り、高級爪楊枝の原料にもなっている「クロモジ(クスノキ科)」の説明や枝の匂いを嗅いでみたり、「コケ」の話や水を掛けて瑞々しくなったコケの観察、毎度おなじみの「ウラジロ(シダ植物)」を使った「ウラジロ飛行機」作成を行い、森の中で楽しみながら学習をしました。
特に子どもたちはクロモジの枝の匂いが気に入っているようでした。
森を抜け、蜻蛉の滝の入口まで戻って昼食をとりました。昼食の後は、川の生き物探しです。
子どもたちが濡れても良いように水着に着替えている間、木村氏と気温や水温などの周囲の情報収集を行いました。計測結果は、気温26℃、水温は20℃でした。
この日の天気は曇りだったので、20℃の川水は思いの外冷たく感じます。それでも子どもたちは元気よく入って行き、水の冷たさにはものともしない様子でした。
写真:左)みんなで(私も)川の生き物探し! 右)川の生き物探しのまとめ
以前の出前授業(※)のときには、ほとんど川の生き物が捕れなかったこともあってとても心配でしたが、今回はサワガニやカワヨシノボリ、カワムツ、ゲンゴロウの仲間、カゲロウの仲間、ヤゴなどなど、みんなのお陰でたくさんの生き物を観察することができました。
(※)2011年8月15日 川上小学校出前授業 【その他】をご参照下さい。
観察した後に水質調査も行い、BOD(生物化学的酸素要求量)を計測しました。
※BODとは、水をきれいにする微生物が欲しがる酸素のことです。
水が汚れていると、微生物は活発に働きます。そのときに、水中の酸素を使うのです。
なので、BODが低い(あまり働かなくてよい)=きれい、BODが高い(働かなくてはいけない)=汚いという結果になるのです。
そのBODの値は低く、水はきれいという結果になりました。
生き物と水質調査を合わせて、最後に結果まとめを行います。みんなで見つけた生き物の名前を紙に記録し、どんな生き物が捕れたか、捕れた生き物から何がいえるのか、水質調査の結果と比べると・・・など、子どもたちが分かるように説明をしました。
森の仕組みを知り、水の勉強をした後は、最後のプレゼント配りです。
しかし!簡単にプレゼントを渡してしまうのでは芸がありません。そこで、川から上がる際に発見されたカエルの名前を当てられた人にプレゼント!!ということになりました。
写真:左)何ガエルでしょう? 右)答えられればプレゼントが!
実はこのカエルの名前は、授業の始めに木村氏から紹介されていました。なので、よく話を聞いていた子は答えられるような仕組みになっていたのです。
答えは、「カジカガエル」ですが、子どもたちからは「ツチガエル!」や「こんなカエル知らない!」などの答えが飛び交っていました。
しかし、木村氏が出したヒントからみんな無事に答えられ、プレゼントの「イタドリの笛」が配られました。もらった傍から子どもたちはイタドリの笛を鳴らすことに夢中になっていました。
香具山小学校の4年生のみんなは、最後までよく話を聞き、質問をするなど、積極的に取り組んでくれているように感じました。
「森に入ったことがない」など、最初はちょっと不安な反応でしたが、森を知り川を知り最後にはみんな揃って笑顔になっていることに、嬉しく思いました。
香久山小学校4年生のみんな、ご協力下さった先生方、森と水の源流館の木村氏、尾上氏、どうもありがとうございました!!
台風6号、12号と続き、次は15号が通過する予想ですね。皆さん十分にお気を付け下さい。
9月12日に奈良県吉野郡川上村にある蜻蛉の滝で、香久山小学校の4年生を対象とした出前授業を行いました。
この出前授業は、同じく川上村にある森と水の源流館と合同での実施です。
小学校の先生からの要望があり、川の出発点になる「森」の話を森と水の源流館の木村氏が、森から流れ出た水からなる「川」の生き物の話を私が行い、全体として「水」を大きなテーマとして行いました。
写真:左)蜻蛉の滝に到着! 右)森の中で木村氏から森の話
森の話では、実際に蜻蛉の滝のまわりの森に入り、高級爪楊枝の原料にもなっている「クロモジ(クスノキ科)」の説明や枝の匂いを嗅いでみたり、「コケ」の話や水を掛けて瑞々しくなったコケの観察、毎度おなじみの「ウラジロ(シダ植物)」を使った「ウラジロ飛行機」作成を行い、森の中で楽しみながら学習をしました。
特に子どもたちはクロモジの枝の匂いが気に入っているようでした。
森を抜け、蜻蛉の滝の入口まで戻って昼食をとりました。昼食の後は、川の生き物探しです。
子どもたちが濡れても良いように水着に着替えている間、木村氏と気温や水温などの周囲の情報収集を行いました。計測結果は、気温26℃、水温は20℃でした。
この日の天気は曇りだったので、20℃の川水は思いの外冷たく感じます。それでも子どもたちは元気よく入って行き、水の冷たさにはものともしない様子でした。
写真:左)みんなで(私も)川の生き物探し! 右)川の生き物探しのまとめ
以前の出前授業(※)のときには、ほとんど川の生き物が捕れなかったこともあってとても心配でしたが、今回はサワガニやカワヨシノボリ、カワムツ、ゲンゴロウの仲間、カゲロウの仲間、ヤゴなどなど、みんなのお陰でたくさんの生き物を観察することができました。
(※)2011年8月15日 川上小学校出前授業 【その他】をご参照下さい。
観察した後に水質調査も行い、BOD(生物化学的酸素要求量)を計測しました。
※BODとは、水をきれいにする微生物が欲しがる酸素のことです。
水が汚れていると、微生物は活発に働きます。そのときに、水中の酸素を使うのです。
なので、BODが低い(あまり働かなくてよい)=きれい、BODが高い(働かなくてはいけない)=汚いという結果になるのです。
そのBODの値は低く、水はきれいという結果になりました。
生き物と水質調査を合わせて、最後に結果まとめを行います。みんなで見つけた生き物の名前を紙に記録し、どんな生き物が捕れたか、捕れた生き物から何がいえるのか、水質調査の結果と比べると・・・など、子どもたちが分かるように説明をしました。
森の仕組みを知り、水の勉強をした後は、最後のプレゼント配りです。
しかし!簡単にプレゼントを渡してしまうのでは芸がありません。そこで、川から上がる際に発見されたカエルの名前を当てられた人にプレゼント!!ということになりました。
写真:左)何ガエルでしょう? 右)答えられればプレゼントが!
実はこのカエルの名前は、授業の始めに木村氏から紹介されていました。なので、よく話を聞いていた子は答えられるような仕組みになっていたのです。
答えは、「カジカガエル」ですが、子どもたちからは「ツチガエル!」や「こんなカエル知らない!」などの答えが飛び交っていました。
しかし、木村氏が出したヒントからみんな無事に答えられ、プレゼントの「イタドリの笛」が配られました。もらった傍から子どもたちはイタドリの笛を鳴らすことに夢中になっていました。
香具山小学校の4年生のみんなは、最後までよく話を聞き、質問をするなど、積極的に取り組んでくれているように感じました。
「森に入ったことがない」など、最初はちょっと不安な反応でしたが、森を知り川を知り最後にはみんな揃って笑顔になっていることに、嬉しく思いました。
香久山小学校4年生のみんな、ご協力下さった先生方、森と水の源流館の木村氏、尾上氏、どうもありがとうございました!!