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近畿地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [近畿地区]

【日本のいのち、つないでいこう! COP10まで1日前】

2010年10月15日
吉野
吉野熊野国立公園 ~生物多様性を考えて地域を考える~

 最近、「生物多様性を考えよう」という言葉を皆さんもよく耳にされるのではないでしょうか。
そして頭に浮かぶ?マーク。

 私の担当地区である大台ヶ原に住むサンショウウオのマスコットキャラクター、オオダイガハラサンショウダユウ君に一緒に考えていただきました。

「まずはダユウ君の自己紹介から」

ダユウ君:ボクの種名は、オオダイガハラサンショウウオ(サンショウウオ科)。大台ヶ原で最初に発見されたのでこの名がつきました!クモや昆虫、ミミズなどを食べながら、水辺で暮らしているよ。そうそうお目にはかかれないかもしれませんが、どうぞよろしく!

「では本題。生物多様性ってどうゆうこと?」

ダユウ君:地球上には海や森、砂漠などの色んな環境があって、生きもの達はそれぞれに合った環境の中で暮らしています。
そんな中で、ボクの他にもたくさんの種類の生きものたちが、いのちをつないでいる、それを「生物多様性」とよんでいます。

そんな生きものたちの暮らしを知り、壊さず大切にしよう。それは、絶えず自然の恵みを頼りにしている人間の暮らしが壊れないために必要な事。

「どうすればいいの?」

ダユウ君:例えば、生きものの暮らしが破壊されないように考えて作られた商品を買おう。組織や企業が、取り組みを始めているよ。こうした意識が消費者の間で高まれば、もっとたくさんの組織や企業が動き出すね。

ダユウ君:例えば、自然のしくみや現状を知る人達をたくさん育てよう。自然環境を知る学問は、まだまだ歴史が浅く、解明されていない事がたくさんあります。自然を壊さないよう上手に利用するための知識と人材が必要なんだ。

・・・と、いうことなのダユウ!!と簡単に言ってしまいましたが、とても大きく、難しいテーマです。

 さて、私の担当は、吉野熊野国立公園大台ヶ原(奈良県上北山村)。ここで何ができるでしょうか。私なりに考えてみました。



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「たくさんの木や生き物たちが残されているから、大自然のしくみを学べる。」

「自然と密着した暮らしをしている村の人達から、上手な自然の利用法を学べる。」

「海外から安く大量に輸入される製品に頼らず、土地に根付いて自然をうまく利用して作られたもの、例えば木材の捨てられる部分で作られた割り箸や、地元のこんにゃく、トチ餅など、作る行程を学んでを買おう。」

・・・よし、考えたから、みんなに話してみよう。そして少しずつ実行してみよう。

 まずは、自分に身近なところから。
 皆さんも、生物多様性のこと、考えてみませんか?
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★全国のアクティブ・レンジャーが綴る「日本のいのち」
日本のいのち、つないでいこう!
http://chushikoku.env.go.jp/nature/mat/m_3_7.html

★環境省 生物多様性ホームページ
生物多様性-Biodiversity-
http://www.biodic.go.jp/biodiversity/

★COP10/MOP5日本政府公式ウェブサイト
生物多様性条約COP10/MOP5日本政府公式ウェブサイト
http://www.cop10.go.jp/
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★~大台ヶ原紅葉情報~★
今週末が見頃の予想です。詳しい情報は、大台ヶ原ビジターセンター(TEL:07468-3-0312)までお問い合わせください。

写真:10月12日(火)大台ヶ原山上駐車場付近