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近畿地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [近畿地区]

吉野熊野自然観察会 潮岬花を訪ねて 【イベント】【植物】

2010年03月24日
熊野
 最近大雨が降ったり、強風が吹いたり、また黄砂の飛来が見られたりと荒れた天候が続きました。そんな中晴天に恵まれた先日の22日に、「吉野熊野国立公園自然観察会 潮岬花を訪ねて」を開催しました。

 今回は一般市民の参加者を募り、西日本一帯で実施されているタンポポの分布調査「タンポポ調査・西日本2010」※に合わせて、この時期に花を咲かせるタンポポとその他の海浜植物、すみれや桜等の観察するイベントを本州最南端の潮岬にて開催しました。

※近年在来種(カンサイタンポポ、トウカイタンポポ等)と外来種(セイヨウタンポポ、アカミタンポポ等)の雑種が増え、在来種の減少が見られています。このような自然の変化について市民と一緒に広域的に調べるのが本調査の趣旨であり、環境省も後援しています。
詳細はこちら:http://www.nature.or.jp/Tampopo2010/


潮岬周辺は在来種のトウカイタンポポ(左)と外来種のセイヨウタンポポ(右)が自生しています。前者は夏にかけて他の植物によって日陰となってしまう場所に多く、後者は1年中開けた場所に多くみられます。


観察された様々な花々。春らしい色鮮やかさです。
左上:ウマゴヤシ マメ科、右上:ルリハコベ サクラソウ科、左下:ハマエンドウ マメ科、左下:フデリンドウ リンドウ科

 ご紹介した花以外にもオオシマザクラやソメイヨシノの桜や、スミレやオカスミレ等のすみれをはじめ、多くの花々が春本番を告げるかのように咲き乱れていました。少し肌寒い空気でしたが、野山に咲く植物からは春の息吹を十分に実感できたひとときでした。
 
 皆さんも春の空気を感じながら、先にも触れました現在実施中の「タンポポ調査・西日本2010」に参加してみませんか。