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近畿地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [近畿地区]

霧氷はありますか?

2020年01月30日
吉野熊野国立公園 青谷 克哉

 新年です。昨年は日本も世界も見渡せば、善し悪しあれど何かと騒がしい一年でありました。今年も色々と事が起こるのでしょうが、良い一年であったと言えるようにしたいものです。一年の願いは「平穏無事」、吉野管理官事務所の青谷でございます。

 1月13日のこと、吉野熊野国立公園のお隣、室生赤目青山国定公園にあります三峰山(みうねやま)に登って参りました。世は成人の日ということで、山へ向かう途中にあった公民館の様なところでも成人式の準備をしていました。大人の仲間入りを果たす若人が祝われるさなか、近畿地方環境事務所主催の山の日記念行事の最終回を三峰山にて開催しました。

霧氷トレッキングと銘打ちまして、奈良県は御杖村(みつえむら)からの登山を計画したのですが、聞く限りでは暖冬という始末。はたして雪山登山はできるのか?はたまた普通の山登りになってしまうのか?答えは登ってみないと分かりません。

 当日の天気は晴れで、風は少々強く感じるが寒さはそこまでではなく。みつえ青少年旅行村にある登山口から始めは舗装路を歩き、途中から植林地の山道へ入ります。勾配の急なところは少ない、歩きやすいコースでした。

 お昼休憩は山中の避難小屋にて。今回のイベントに合わせて地元のものを使ったお弁当(写真左)を用意しました。御杖村特産の漬物やこんにゃくも入っており、大変美味でした。腹ごしらえが済んだら、後半の登りに出発です。ここからは雪が積もっており、軽アイゼンの出番になります。雪の量は少ないと思いましたが、雪山を体験できて一安心。後は霧氷が見られるかどうかです。

山のお弁当雪だるまと登山道

 道中には、誰が作ったのか雪だるまがお出迎え。山頂への道のりも変わらず穏やかで、晴れていたこともあり眼下に御杖村を望むことが出来ました。

三峰山のビューポイントから

 唐突に現れたビューポイント、雄大な山並みは壮観でありました。なんでも、条件が揃えば木曽御嶽山や富士山までも見ることができるということでしたが、当日の結果は上の写真のとおり、見ることは叶いませんでした。さて、ビッグイベントたる霧氷はどうだったのかと言いますと。

霧氷霧氷

 見事に見ることが出来ました。さて、霧氷(むひょう)とは何ぞやといいますと、霧や水蒸気が凍って木についたもの。蔵王で有名な樹氷も霧氷の一種です。

雪だるまの社

 山頂には、雪だるまの社がありました。皆で記念撮影をし、無事に下山いたしました。

御杖村のみつえ青少年旅行村では、1月11日から3月1日まで、霧氷まつりを行っております。当日も物産店など出ていましたので、よろしければ遊びに行って下さい。詳しくは、御杖村のホームページから

(https://www.vill.mitsue.nara.jp/kurashi/kanko/5/1338.html)。

 冬山は、夏や秋とはまた違った顔になります。登山道が雪で隠れたり、既存のコースを外れないと行けなかったりと、迷う可能性も考慮して、しっかりと準備して余裕のある登山計画で楽しんで下さい。