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近畿地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [近畿地区]

大峯百選 其の拾肆 【植物】

2011年03月23日
吉野
 皆さん、こんにちは。
今回も「大峯百選 其の拾肆」として、前回の日記(※)に引き続き大峯を彩る植物たちとその名前の由来をご紹介します。
(※)2011年3月16日 「大峯百選 其の拾参 【植物】」をご参照下さい。
 
今回は足元を彩る植物を2種紹介します。

写真:アキノキリンソウ(キク科)

 上の写真は、「アキノキリンソウ」という植物です。名前に「アキノ」とあるように、秋に黄色い花を咲かせて登山道を彩ってくれます。「アキノ」は「秋の」なのですが、「キリンソウ」は、花が黄色いので「黄輪草」が名前の由来だと言われています。私が「アキノキリンソウ」を初めて知った時、「黄輪草」ではなく、「麒麟草」と思い込んでいて、「花は黄色いけど、そんなに(動物の)キリンに似ているかな?」と不思議に思っていました。

 次は初夏の頃に花を咲かせる植物です。

写真:マイヅルソウ(ユリ科)

 これは、「マイヅルソウ」という植物です。6月頃に日が当たりにくい湿った場所で小さな白い花を咲かせます。とても瑞々しい葉には、はっきりとした筋が数本あります。漢字では「舞鶴草」と書き、葉の形が「羽を広げた鶴のように見える」ことからこの名前がついたようです。私は未だにそのように見えたことがありませんが、もっと風流が分かるようになれば、「舞鶴」に見える・・・と信じています。

 植物の名前を覚える・・・という単純な作業(?)はつまらないものですが、前回の日記でもご紹介したように名前の由来も調べていると、思わぬ発見があったり、名前を付けた人の感性に驚かされたりして以外にも面白いものです。皆さんも「生き物の名前を知りたい!」と思われた時には、一緒に名前の由来を調べると楽しくなるのではないかと思います。ぜひ一度お試し下さい!