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近畿地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [近畿地区]

雨と霧の大台ヶ原【その他】

2009年08月05日
吉野
 梅雨明けが伝えられてからも、吉野や大台ヶ原では雨の多い日が続いています。

 雨といえば、昔まだ人々が大台ヶ原に足を踏み入れていないころは、「大台ヶ原の山の上に大きな池があり、その池の水が川へとあふれ出ていた」といわれていたそうです。また「魔の山」「迷いの森」といわれていたり、妖怪伝説があったりと、大台ヶ原はなんとも神秘的で謎の多い山だったようです。
 こんな「いわれ」があったのは、大台ヶ原で雨がよく降り、濃い霧があたりを覆い尽くしていたからだろうな~と感じることがよくあります。



写真:雨が降り、霧が濃い日の東大台。霧に浮かび上がる倒木の影が、不気味な生きものの姿に見えることも。

 明治時代以降、車道も歩道もまだ整備されていない大台ヶ原に、人が入るようになりました。彼らはどんな景色を見ていたのだろう?と想像を膨らましてみると、観光地となった今でも、雨や霧の風景が一段と幻想的に感じられます。

             ~大台ヶ原の雨~
大台ヶ原は日本有数の多雨地域で、年間の平均の降水雨量は、奈良市や大阪市と比べてなんと約3倍(年平均降水量は約4800mm)以上です。梅雨の時期だけではなく、台風の影響を受けやすい7~9月の夏にもよく雨が降るようです。

大台ヶ原の気候についてはこちらも詳しく載せてありますので、ぜひご覧ください。
吉野熊野国立公園 大台ヶ原
http://kinki.env.go.jp/nature/odaigahara/odai_top.htm
(→大台ヶ原の自然環境へGO!)