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近畿地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [近畿地区]

よしくまアドベンチャーin対の浦でジオのアート

2017年12月08日
田辺 中村千佳子

 皆さん、こんにちは。田辺自然保護官事務所アクティブ・レンジャーの中村です。

寒い時期になり、事務所近くの里山には、旅する蝶で知られる「アサギマダラ」が飛来しました。

 こちらの個体にはマーキングがされており、移動距離を調査中のようです。

アサギマダラ

 さて、今回は11月19日(日)に和歌山県白浜町の対の浦で開催した子どもパークレンジャー事業、「よしくまアドベンチャーin対の浦でジオのアート」についてご報告したいと思います。

 19日は寒波の影響で気温が下がり、寒い朝となりましたが、"子どもは風の子"と言われるのも納得の元気な17名が参加してくれました。参加者全員が対の浦は行ったことのない場所との事で、これから始まる1日に期待感いっぱいで出発しました。

対の浦                     浜まで移動

 浜まで2班に分かれ移動した後、4グループに分かれてジグソーストーンというネイチャーゲームをしました。
 砂に描いた○□△といった図形の中に拾い集めた石をパズルのように隙間なく詰めていくゲームです。

石を敷き詰めています              ジグソーストーン完成

 子ども達は丸や四角や不思議な形の石、大きくて一人では持てない石など、色々な石をグループで協力して集めました。中にはサンゴのかけらを拾った子や漂着ゴミの中から見つけた油性マーカーで石に顔を描いている子もいました。
 完成したパズルの中の石を観察し、石が砂や泥からできていることや、生痕化石(せいこんかせき:いきものが生活していた痕跡が地層に残ったもの)を見つけました。

ビンゴ用紙                    フィールドビンゴ中

 パズルの次は、フィールドビンゴをしました。普通のビンゴと違い、フィールドビンゴのカードには、数字ではなく自然の中にある色々な色、不思議な形、音など目や耳や手など様々な感覚を使って探すフィールドの中のアイテムが書かれています。子ども達はグループで協力してアイテムを探しに行き、ビンゴすると戻ってきてリーダーに伝えました。顔のように見える貝やイカの骨を持ってきたり、ハートの形をした岩のくぼみをみつけたり、アイテム全部に丸がつきました。

 講師の先生から、これらのゲームを通じて、この場所が長い年月をかけて波に浸食されて作られた浜だと教えてもらい、私達の暮らす大地の成り立ちについて学びました。

ハートの形をした岩の窪み(波の浸食)

 子ども達からは、「来年も参加するからまたやってね!」、「この場所には初めて来たけど不思議な形の地層や石があって面白かった」、「津波によって形作られた岩の形が面白かった」、「フィールドビンゴをしてハートの形がまわりに沢山あるのに気づいた」等の感想がありました。

 次回は12月3日(日)に開催した「よしくまアドベンチャーin神島でおそうじカヤック」の様子をご報告したいと思います。