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近畿地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [近畿地区]

大台百景31・32「群れる昆虫」【動物】

2012年02月27日
吉野
 吉野熊野国立公園大台ヶ原地区担当の青谷です。今回も大台百景のおつきあいをよろしくお願いいたします。
(何の話?と思われた方はhttp://kinki.env.go.jp/blog/2009/12/952.htmlへGO!)

 大台ヶ原には、まだその全貌が明らかになっていないほど、たくさんの昆虫がいます。加えて、大台ヶ原で最初に発見された「オオダイルリヒラタコメツキ」など「オオダイ」を冠にしている大台ヶ原の種も少なくないそうです。
 昆虫が大好きな人なら、どんな虫でも見つけてしまうようですが、「そうでもない」人にとっては、大きな虫を除いて、見たことのない虫がいても、素通りしてしまうことがほとんどかもしれません。しかし、見逃せない光景に出会うこともあります。それが「群れる昆虫たち」です。

※ここから先、昆虫が群れている画像が出ますので、苦手な方はご注意ください。



31.エサに群がるクロボシヒラタシデムシ(7月 西大台)

 歩道を歩いていると足下に動く何かが・・。最初は、赤い胸部が顔(頭)のように見えてしまったので、不気味な未確認生物かと思いました(赤い部分の先に、小さな黒い頭部があります)。
 左の1匹は、頭から突っ込むほど「こげ茶色の物体」に夢中のようですが、この物体とはご想像の通り、動物の糞です。シデムシの名前の由来は「死出虫」から来ているそうで、糞の他に動物の死体もエサとします。少々不気味に見えたのは錯覚では無かったかもしれませんが、大台ヶ原の森の大事なリサイクル屋さんです。



32.白いものに群がるアシナガコガネ(7月 東大台)

 歩道脇にある看板に虫の群れが・・・(写真に収まっているのは一部のみです)。看板が見やすいように表面が斜めになっているため、滑り台のようにツルツルと滑り落ちては飛び上がり、落ちては飛び上がりを繰り返して実に楽しそう(?)。白い看板からどうしても離れたくないようでしたが、なぜ集まっていたのでしょう?
 どうやらこの虫は「白いものに誘因される」習性があるのだそうです。こうした習性から、大量発生をしてしまうと住宅街などでは嫌われてしまうようですが、森の中ではあたたかく見守ってあげることにしました。

■□■大台ヶ原には「西大台」と「東大台」の2つの区域があります■□■
<<西大台>>「西大台利用調整地区」と呼ばれ、より良い自然環境を守るため、1日に入山する人数が決められています。入山するには事前に手続きが必要です。
<<東大台>>「西大台と違い、こちらはどなたでも手続きなしで自由に入山することができます。大台ヶ原ドライブウェイ、山の上の駐車場も自由にご利用いただけます。

◆詳しくは、吉野熊野国立公園大台ヶ原ホームページへ
http://kinki.env.go.jp/nature/odaigahara/odai_top.htm

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★大台ヶ原ドライブウェイ冬期通行止めのお知らせ★
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平成23年12月1日(木)午後3時 ~ 平成24年4月26日(木)午後3時まで
上記期間中は冬期閉鎖のため
大台ヶ原山上駐車場へ通じるドライブウェイが通行止めになります。