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近畿地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [近畿地区]

派手な装い 【動物】

2011年02月02日
熊野
 温暖な紀南地域といえどこのところは西部の田辺市付近で例年にない程の降雪があったりと、凍えるような日々が続いていましたが、今日は明後日の立春の暦通り、空気が温かく感じられる陽気に包まれています。

 さて、現在とても派手な装いをしたカモが群れで来ています。

オシドリ カモ科(右;雄、左;雌)
写真提供:日本野鳥の会 小瀧氏
 雄はカモの中でも最も色彩豊かな羽毛をもっている種の一つです。でもとても警戒心が強くてなかなか近くで観察できません。

 雄は派手な色合いだけでなく、他のカモにはみられない特徴的な帆を立てたような羽根をもっています。イチョウの葉の様な形をしているので、銀杏羽根とも呼ばれます。他のカモ類も同様ですが、雌は銀杏羽根もなく比較的地味な色をしていて、装いの性差は人間の世界とは逆転しているようです。また仲の良い夫婦を「おしどり夫婦」となぞらえますが、実際のオシドリは毎年相手を変えている個体もあるといわれています。
 この付近ではカモの仲間はカルガモを除いて繁殖しておらず、冬前になると繁殖地より渡来して、越冬します。繁殖地へ旅立つまでもうしばらく見守っていきたいと思います。