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近畿地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [近畿地区]

準備! 【その他】

2011年12月22日
吉野
 皆さん、こんにちは。
12月14日に出前授業の打合せのため、上北山小・中学校に行ってきました。毎年、上北山小・中学校は大台ヶ原地区担当の青谷ARが行っていましたが、今年は私が上北山小学校で大峯地区の話をさせていただけることになったのです!
「どんな事をしようかな?」と考えていたのですが、小学校からの要望もあり、やはり子どもたちには「ひとつでも多くの体験をして欲しい」と思い、「野外で実際に自然環境にふれあいながら、大峯地区の話」も選択肢のひとつに加えてみることにしました。
そこで早速、上北山小学校の周りではどんな生き物が生息しているのか、探してみることにしました。


写真:左)そこは寒くないの? 右)寒空の下飛んでいたナカオビアキナミシャク(シャクガ科)

 よくよく観察すると、金網の扉部分に潜んでいるガの幼虫(上の写真左)、寒くなると成虫になるナカオビアキナミシャク(ガの仲間;上の写真右)のほか、植物の冬芽にはチョウの卵が付いていたり(死んでしまっていましたが)、石の下ではウロコアリの仲間が巣の中で身を寄せ合っていました。

写真:左)マメヅタ(シダ植物) 右)テイカカズラの種子かな?

 その他、湿った岩や樹幹に付いていることが多いシダ植物のマメヅタ(写真左)がたくさんの胞子葉(胞子を付けている長細い葉)を付けていたり、テイカカズラの種子?がどこからか飛んできていました。一見何もいないように見えた小学校の周りにも思いのほかたくさんの生き物を見つけることができました。具体的な内容はまだまだ考え中ですが、これらの身近な生き物を観察しながら、大峯地区の自然環境や麓の上北山村との繋がりについて話ができればと思っています。

 さて、一年が経つのは早いもので、私のアクティブ・レンジャー日記は今回で今年最後となってしまいました。また来年からも、この日記を通じて吉野熊野国立公園の魅力を皆さんにお届けしたいと思っています。それでは皆さん、よいお年を!!