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近畿地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [近畿地区]

台風後の巡視Part2 【その他】

2011年11月08日
吉野
 皆さん、こんにちは。
今回も前回に引き続き、紀伊半島を襲った台風後の巡視についてお伝えします。

 11月20日に双門弥山線歩道(沢沿いを通って弥山に登る上級者コース)の巡視を行いました。この歩道は管内の歩道の中で台風が来るたびに登山道の荒れ具合が特に気になる場所ですが、いつもは大きな被害はありませんでした。しかし、今回は巡視前に「崩壊箇所がある」という情報を耳にしたので、安全第一で行うこととしました。


写真:朝日に映える緑

 被害の大きさなども気になったのですが、この日は天候に恵まれ、紅葉しかけているオレンジ色?と常緑樹の緑がとても綺麗で、不安を吹き飛ばしてくれました。登山道に入っても、ほとんど歩道の被害は見られず、順調に足が進みます。


写真:「日本の滝100選」に選ばれている「双門の滝」

 大きな被害がないまま、双門の滝まで進むことができました。登山口から双門の滝までは全行程の3分の2ほどの距離なので、被害の少なさに一安心です。
しかし!大きな被害を受けた場所はこの先にあったのです。

写真:左)斜面が崩落して弥山川には巨石がゴロゴロ 右)崩落した斜面

 斜面が崩落して大量の土砂や岩が沢に流れ込んでいました。随分大きな崩落で、尾根から崩れているようです。沢沿いは背丈かそれ以上の岩がゴロゴロしているので、崩落地の対岸を通って進みました。「ここから被害が続くのかな?」と思ったのですが、この場所から先ではほとんど被害が見られません。どうやら、被害は登山道中この一箇所のみのようです。しかし、この崩落地を大きく迂回したので、先に進むのに思った以上に時間がかかってしまいました。これからの時期は日の入りの時間も早くなってきますので、登山を計画されている方は、時間に十分余裕を持って行動していただきたいと思います。