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近畿地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [近畿地区]

大峯の初雪? 【その他】

2010年11月17日
吉野
 皆さん、こんにちは。
吉野では今週始めから本格的に寒くなり、朝晩は氷が張るのでは?と思うほどです。皆さんのお住まいの地域ではいかがでしょうか。

 さて、今回は一足先に訪れる大峯の冬についてお伝えします。11月9・10日に一泊で弥山への登山道の巡視と防鹿柵のチェックに行ってきました。前回の弥山巡視(※)は雨・風でしたが、今回は2日とも晴れる予報でしたので、何とか大丈夫だろうと思っていました。
(※)2010年10月28日 「山の秋 【植物】【その他】」をご参照下さい。
http://kinki.env.go.jp/blog/2010/10/28/index.html

 しかし!!やはり山の天気は変わりやすいものです。登り始めた9日の朝、麓は確かに晴れていたのですが、足を進めるに連れて少しずつ雲行きが怪しくなってきました。気温はとても低く、手の感覚がなくなるくらいでしたが、「今日は晴れの予報だし、雨は大丈夫だろう」と思っていた矢先、雨ではなく白いものが降ってきました。

写真:左)麓の紅葉 右)降ってきた霰(あられ)? (11月9日撮影)

 始めは、雪だ!と思ったのですが、降り積もるときにサラサラと音を立てていたので、よく見てみると霰のようでした。晴れる気配もなく、山頂付近には厚い雲が覆っていました。山頂に到着する頃には、周りはうっすらと霰に覆われていました。

 2日目こそは晴れて欲しいと願っていたのですが、2日目も相変わらず厚い雲に覆われており、前日よりも霰が積もっていました。霰が降る中、今年設置した防鹿柵のチェックを行ったのですが、その際に、思わぬものを見つけました。

写真:左)シラビソの葉の霧氷 右)防鹿柵のネットにも!(11月10日撮影)

 この霧氷のお陰(?)で、辺り一面雪化粧をした景色に変貌していました。防鹿柵のチェックも無事に終わり、下山途中、登山道脇に中に赤いきれいなものに気付きました。

写真:ミヤマシキミの実(11月10日撮影)

 次の世代を残すためにミヤマシキミ(ミカン科)が付けた真っ赤な実です。寒さにもめげず、必死に生きている生き物を見て、たくましさを感じました。
 もうすでに山頂では冬が訪れています。路面凍結の危険もありますので、これからの登山を考えていらっしゃる方は、十分注意していただきたいと思います。