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近畿地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [近畿地区]

鬼が笑う👹❔

2024年12月19日
吉野 土屋佳秀
 みなさま、こんにちは吉野管理官事務所の土屋でございます。
 「来年のことをいうと鬼が笑う👹」と言いますが、来年(2025年)の、シャクナゲ(石楠花)の開花数についてです!

              【過去のシャクナゲ】
 

 シャクナゲ(石楠花)は「山の女王」や「花木の女王」と称され、ふわっとした大輪の花を咲かせます。
 吉野熊野国立公園の大台ヶ原や大峰の周辺の山々にはシャクナゲの群生地がいくつもあり、春の開花時期には満開に咲いたシャクナゲのトンネルができる登山道などもあります。

 紀伊半島に自生するシャクナゲは主に「ツクシシャクナゲ」と「ホンシャクナゲ」がありますが、いずれも春に開花します。
 花が散ったあとの夏以降に花芽をつけます。そして、冬を越した花芽が春に花を咲かせるといったサイクルです。

※花芽と葉芽
          【 花芽 】                   【 葉芽 】
      ふっくらと丸みを帯びた芽            細長く尖っている芽
 
 シャクナゲの花には当り年と裏年があると言われていますが、さて来年は当り年でしょうか?

 ○この秋には多くの花芽を確認することができたので、来年の春が楽しみです!
 

     ※大台ヶ原にある解説板

【ツクシシャクナゲ】
 シャクナゲの仲間は日本に11種類ほどありますが、この付近(滝見尾根の群生地)に見られるのは「ツクシシャクナゲ」と言う種類です。
 ツクシシャクナゲは、表土の厚さが薄く、水分や栄養分の少ない尾根筋で、霧がかかりやすいところにみられ、5月半ば~6月初め頃、赤紫色の美しい花を枝の先にたくさんつけます。
 ツクシシャクナゲの成長はとても遅いので、一度折られたりすると回復するまでに長い年月がかかります。毎年美しい花を楽しむことができるよう、折ったり、傷つけたりしないで下さい。