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近畿地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [近畿地区]

アクティブ・レンジャー自然観察会

2016年07月15日
吉野 井藤大樹

 皆さんこんにちは。吉野自然保護官事務所の井藤です。大台ヶ原では定期的にアクティブ・レンジャー(以下AR)とパーク・ボランティア(以下PV)が皆様に国立公園内を案内する自然観察会を開催しています。7月2日(土)に今シーズンはじめてのAR自然観察会を開催しましたのでその様子についてお知らせします。

 大台ヶ原は雨が多い地域として知られています。その理由は、大台ヶ原が熊野灘の海岸線からわずか15kmほどの距離に位置することが大きく関係しています。黒潮に乗って南東から運ばれてきた暖かくて水蒸気を豊富に含んだ空気が山にぶつかり、その斜面を駆け上がりながら急激に冷やされてたくさんの雨をもたらすからです。

 ただでさえ雨の多い大台ヶ原で梅雨が重なり、誰しもが、今回は雨の中の観察会になるだろうと思っていました。しかし、当日、大台ヶ原は驚くほどの好天に恵まれました!8人の参加者とお手伝いに駆けつけて下さったPV1人と共に日頃の行いと天気との関係について話しながら自然観察会を開始しました(笑)。

 観察会は、上道から大蛇嵓を回るコースと大蛇嵓へは行かずに中道から帰るコースの2班に分かれて行いました。私は大蛇嵓コースを担当し、PVと共に5人の参加者を案内しました。このコースでは、大台ヶ原の動植物や環境省が取り組んでいる防鹿柵の設置などの自然再生事業について解説しました。道中、ミソサザイ・オオルリ・コマドリなどが美しい声で鳴いており、アサギマダラが羽を休める姿や変わった色のオオセンチコガネなどを観察することができました。また、大蛇嵓では絶景を堪能することができ、参加者の皆様にはご満足いただけたのではと感じています。

 

今後も次の日程で観察会を予定しています。
PV観察会:8/11(山の日)、10/16(日)

AR観察会:8/20(土)
(詳しくはhttp://kinki.env.go.jp/to_2016/post_53.htmlをご覧下さい)。

皆様のご参加をお待ちしております!