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近畿地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [近畿地区]

海藻帯 【植物】

2010年03月30日
熊野
 今年度最後の投稿となる今日は、この時期に海岸で見られる光景について取りあげたいと思います。




宇久井半島松尾からみた海岸
 撮影場所は宇久井ビジターセンターの遊歩道に整備された松尾展望広場で、宇久井半島の特徴的な地形である海成段丘※や崖に穴が空いた海蝕洞が確認できます。

※海面近くには、陸地が浸食されたり堆積物が積もったりして平らな土地がつくられます。その後海面下降と土地の隆起があり、上が平坦で端が急な崖の土地が取り残され丘となります。

 岩や石の下の部分が帯状に赤褐色に変色していることがわかりますか。
 今変色している場所は潮間帯と呼ばれる潮の満ち引きによって海と陸の環境が繰り返される環境にあり、写真では陸上である場所も満潮時には海の中となります。その潮間帯では春の時期は海藻が繁茂し、くっきりとした帯状の線のように見えます。
 海岸において近くで見ると、岩に付着しているだけではなく、海中にも海藻が生い茂っていて海の中に森のような茂みが広がっていることが良くわかると思います。

(注意)海藻がついた岩は滑りやすいので、十分注意してください。