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近畿地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [近畿地区]

自然と歴史 【利用・施設】

2009年06月02日
吉野
 皆さん、こんにちは。
吉野(大峯地区)アクティブ・レンジャーの朝倉 和紀です。

 5月27日に管内にある前鬼三重滝(ぜんきみかさねのたき)へ巡視に行ってきました。
三重滝までは登山口から約2時間で到着し、途中には行者さんが冷水を浴びて祈願をする「垢離取場(こりとりば)」があります。この三重滝は、しぶきがかかるほど近くで見ることができ、大峯の豊かな自然に間近に触れることができる場所です。三重滝までの登山道を安全に利用してもらえるよう、環境省では鎖やはしごなどを設置しており、定期的に異常がないか点検します。


写真:前鬼三重滝

 今回巡視を行ったのは、前鬼の里と言われている場所であり、言い伝えでは、「役行者(役小角:えんのおずぬ)が前鬼(ぜんき)と後鬼(ごき)という鬼を従えていた。鬼の夫婦に5人の子ども(五鬼)がおり、現在の下北山村の前鬼を護るように命じられた。」と言われています。
ここでは、五鬼の住居跡も見ることが出来ます。今では一件を除き石垣のみが残っている状態です。森の中にある石垣は一段と趣のあるものとなっています。
知れば知るほど、大峯の歴史の深さには驚嘆するばかりです。


写真:石垣と階段(五鬼の住居跡)