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近畿地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [近畿地区]

地質の日記念行事開催 【イベント】

2010年05月13日
熊野
 5月に入り、どんどん気温が上昇するかと思っていましたが、未だ上着と決別できない足踏み状態が続いています。

 先日この日記上でもご案内した(※)、5月10日の地質の日を記念した自然観察会「地質の日フィールドワーク~太古の自然を感じよう、御浜小石の秘密をさぐれ!~」が開催されました。
 前日まで悪天候が続き、天気が心配でしたが、当日は長時間日なたに居ると暑いほどの快晴に恵まれました。地質に関心のある方や親子連れで定員を超える盛況ぶりでした!
※2010年4月20日の日記「地質の日記念行事参加者募集中【イベント】」
 

 七里御浜にて、フィールドワーク

 浜辺を縦断してみると、場所によって石の種類が違います。波打ち際には厚みのある石が、逆に海から遠くなるとより薄い石が多くなっています。これは波のはたらきによって、石が仕分けられ、似た石が同じ場所に集まるためです。

 またよく観察すると、石にも黒、赤、緑、白など様々な色があることに気づきます。これらの石はそれぞれでき方(成因)が違い、その成因によって名前がついています。

様々な色をした石

 先生のお話によりますと、赤っぽい色をした石はチャートと呼ばれ、深海でプランクトンの死骸が堆積してできた石です。また、緑っぽい色をした石は玄武岩と呼ばれ、火山が噴火した時に流出したマグマが海底へ流れ、固まってできた石です。
 1億年位前に形成され、現在地上で観察される状態にある石を見ていると、地球の躍動は凄いものがあるなあと感嘆せずにはいられません。

 普段何気なく見ている石も、実はそこにたどりつくまでに興味深い変遷の歴史があるのですね。

 講師の先生、ご参加の皆さん、ありがとうございました。