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近畿地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [近畿地区]

森のスポンジ【植物】

2007年12月14日
吉野
鬱蒼とした森。その主要構成員がコケです。大台ヶ原には数百種類ものコケが分布しているようで、大台ヶ原で初めて見つかったような固有種も数種類あるそうです。今日は、大台ヶ原でよく見られるコケを紹介します。


セイタカスギゴケ(撮影:2007.12.12)

大台ヶ原を歩くと、まず目に入ってくるのがこの苔です。もっともポピュラーな種類です。密生して分布し、鮮明なグリーンが印象的です。夏頃から風船のような白い胞子を付けます。ボリュームがあり押さえつけると適度な反発があり天然のクッションのよう。


ユミゴケ(撮影:2007.12.12)

葉が細いのが特徴的で、触ると何本かの葉(近くによってじっと見ないとわからないくらい細い)が指に付くようなデリケートな苔です。絹のようなさらりとした触り心地。


コケの一種(撮影:2007.12.12)

名前がわからなかったのですが、とてもユニークな苔なので紹介します。まるでキツネの尻尾を何百も集めて作ったよう。見た目そのままで、ペットをなでているようなソフトな触り心地。

このような苔たちは、雨やら霧やらの多い大台ヶ原の水分をしっかりと吸収して、亜高山帯針葉樹であるトウヒやウラジロモミの種が育ちやすい環境を作っています。
今日はコケをご紹介してきましたが、みなさんも機会があったら是非観察してみてください。