アクティブ・レンジャー日記 [近畿地区]
国立公園 吉野山の魅力
2020年09月01日皆さま、こんにちは。吉野管理官事務所の早川です。
暑い日が続いていますが、皆さまはどうお過ごしでしょうか。私は改めてエアコンに感謝をしながら生活をしております。
先日、吉野山の巡視を行いました。
吉野山には、シロヤマザクラを中心に約3万本の桜が生育しています。標高の低い方から、下千本(しもせんぼん)・中千本(なかせんぼん)・上千本(かみせんぼん)・奥千本(おくせんぼん)となります。現在は、一面緑の葉桜となっていますが、例年4月初旬から末にかけて、下千本→中千本→上千本→奥千本と、山麓から山頂へ向けて順に開花してゆくため、長く開花を楽しむことができます。春以外にも、秋の紅葉、冬の雪化粧と、四季折々の美しい景色を堪能できます。
今回は、初めて世界遺産、金峯山寺(きんぷせんじ)を訪ねたのですが、建物の大きさに圧倒されました。外観・内観に繊細な彫刻が施されており、木造の建築がこれほど美しいものがあるとは思いませんでした。改めて、日本の建築の美しさを知ることができました。
次に金峯神社から山道を歩き、奥千本にある西行庵に行きました。西行庵とは、平安から鎌倉時代の歌人「西行」が3年を過ごしたと言われる場所であります。西行は吉野山の桜について、数多くの歌を詠んでおり、吉野桜をこよなく愛した歌人と言われています。特に秋は紅葉の名所としても知られています。
(西行庵 新緑) (西行庵 紅葉)
西行庵の近くには、吉野山の最高峰「青根ヶ峰、標高858m」(あおねがみね)があります。世界文化遺産の紀伊山地の霊場と参詣道に含まれる大峯奥駈道は、奈良の吉野山と熊野三山を結ぶ、もとは修験道の修行場として開かれた道であり、総延長が約90kmにもなります。このコースは経験者向けなので、十分な日程の確保、ルート確認等の事前準備が必要です。
吉野山は、名物である柿の葉寿司やくずもちなどを楽しめる飲食店・和菓子店・お土産を販売するお店、吉野山を見渡せる展望台などもあるので、1日かけてじっくりゆっくり過ごす楽しみ方を、お勧めします。
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