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近畿地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [近畿地区]

落とし物  【動物】

2009年01月27日
熊野
 冷え込んだ日々が続いていますが、近傍の熊野速玉大社では、春を迎える節分に向けて、柳の枝に色とりどりの餅花をつける縁起物の「吉兆」が作られているようです。
 
 さて、今日は先日吉野アクティブレンジャーが紹介していた吉野事務所との合同巡視の際に発見した「落とし物」について書きたいと思います。
 その「落とし物」は、瀞峡を見下ろす近畿自然歩道にある橋の上にありました。

この橋で、見つけました。歩くと結構揺れを感じる橋でした。

「落とし物」の正体、それはニホンジカの糞です。シカも橋を渡って移動しているようで、どうやら高所恐怖症では無いようです。

 この他、巡視時には大きなニホンザルの声も聞かれ、群れがすぐ近くに来ている様子でした。
 近年、全国的にシカ、サル、イノシシといった野生動物の個体数が増加し、里山を中心によく観察されるようになりました。その増加につれて採食圧による生態系に対する悪影響の危惧、農作物や人家に対する被害が深刻化しています。巡視先付近の民家でも、畑の周辺に柵を設けたり、サル除けのために屋根にフェンスをふいたりといった獣害対策が見受けられました。
 人と野生動物とがお互いに共存していければと感じた巡視となりました。