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近畿地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [近畿地区]

大峯の夏 【植物】

2011年07月15日
吉野
 皆さん、こんにちは。
梅雨も明け、真夏の日差しが降り注いでいますが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。

 7月13日に弥山、八経ヶ岳へ巡視に行ってきました。雨が降るような予報で心配でしたが、何とか巡視中に大雨に見舞われることなく、無事に終えることができました。


写真:左)歩道に落ちていたナツツバキの花 右)斜面のバイケイソウの群落(ともに7月13日撮影)

 巡視した歩道上には、ナツツバキ(ツバキ科)の花がたくさん落ちていました。大峯地区では、ナツツバキは大木が多く、花を見たことがありませんでした。散った後ではありますが、今回初めてその花を見ることができました。標高が高くなり、弥山山頂に近づくに連れ、バイケイソウ(ユリ科)が見られました。バイケイソウも花を咲かせており、顔を近づけると独特なニオイを発していました。

 弥山、八経ヶ岳と言えば・・・

写真:開花中のオオヤマレンゲ(7月13日撮影)

 もう時期が遅いかな?と思っていたのですが、防鹿柵の中では、まだまだ咲きたての綺麗な花が残っていました。弥山小屋でお聞きした話では、オオヤマレンゲの花は一斉に咲くのではなく、代わる代わる咲かせ、比較的長い期間見られるのだそうです。そのお陰で、未熟な種子から蕾まで見ることができました。



写真:八経ヶ岳から南東方向を望む(7月13日撮影)

 近畿地方最高峰の八経ヶ岳の山頂では、晴れ間も見ることができ、思っていたよりも遠くを確認することができました。巡視中は動けば汗が噴き出てきますが、風がとても心地よく感じました。避暑地としてはとても良い場所ですが、この時期は夕立など天候が急変する可能性が高いので、十分に注意していただきたいと思います。