アクティブ・レンジャー日記 [近畿地区]
大台ヶ原ゆっくり散策のススメ
2024年06月12日みなさん、こんにちは。
吉野管理官事務所の濵田です。
暑かったり、寒かったりと寒暖差の激しい日が続きますが、みなさんいかがお過ごしでしょうか。
管内の大台ヶ原は標高約1,600m。麓より10℃ほど気温が低く、夏は涼しいのですが、今頃の時期で少し気温の低い日はストーブのそばから離れたくないなあと思うこともあります。
さて、今年の5月の大型連休も大台ヶ原地区で活動するパークボランティアの方々と東大台を周回しました。
今回は周回中に出会った生き物について、少しですがみなさんにお伝えしたいと思います。
◎コマドリ
奈良県の県鳥でもあり、周回中にもよく鳴き声が聞こえました(姿はなかなか見られませんが・・・)。
鳴き声が「ヒンカラカラカラ」と馬(=駒(こま))のいななきに似ているため、この名前が付いたそうです。
(鳴き声はこちらをご参照ください。)
コマドリは全国の山地に分布していますが、パークボランティアさんによると大台ヶ原付近のコマドリは昔から特に鳴き声がきれいだと言われているようです。最近、奈良県外の山でもコマドリの鳴き声を聞きましたが、確かに大台ヶ原で聞く鳴き声の方が澄んでいたような・・・(気のせいでしょうか?笑)。
4月の開山直後には登山道のそばをちょこちょこと歩いている姿を目撃しました(写真はその時に管理官が撮影したものです)。
オレンジ色のきれいな姿なので、近くで鳴き声が聞こえたら少し立ち止まって姿を探してみてはいかがでしょうか?
※野鳥を観察する際は、歩道外には立ち入らない、三脚などで歩道をふさがない、餌付けをしないなど、マナーを守ったうえでお楽しみください。
◎オオダイガハラサンショウウオ
登山道中には川を渡る橋があるのですが、そこから川を見ていたらなんとオオダイガハラサンショウウオが泳いでいました!同じ川の少し離れたところでも、パークボランティアさんがオオダイガハラサンショウウオの幼生を発見!双眼鏡を持っていたので、橋の上からみんなで興奮しながら観察しました。
↑オオダイガハラサンショウウオの幼生(写真は過去のARさんが撮影したもの)
よく橋の上からこの色の幼生を見つけたなとボランティアさんの眼力に感心しました。
ピークハントの山登りも楽しいですが、時には双眼鏡を片手にゆっくりじっくり山の中を歩いてみるのも良いですね。
気がついていないだけで、実は自分のすぐそばには、いろいろな感動や発見があるかもしれませんよ!
(お知らせ)
今年もパークボランティアさんや環境省職員が大台ヶ原を案内する「大台ヶ原自然観察ハイキング」を開催します。
みなさま、ぜひご参加ください!
詳細はこちら↓
https://kinki.env.go.jp/topics_00155.html