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近畿地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [近畿地区]

霧のマジック【気候】

2007年11月30日
吉野
 みなさんこんにちは。吉野山では現在紅葉が見頃を迎えており、カエデの鮮明な赤と透き通った空が季節を感じさせます。すでに大台ヶ原で紅葉を堪能していたので、紅葉が2回も見られるのが少し不思議な感じです。

その大台ヶ原はすでに真冬。気温も日中で零下を下回ることもあり、樹木は葉を落とし動物もひっそりと息を潜めているようで森は静まりかえっています。そんな時期になると大台ヶ原では、時にすてきな現象が見られます。
 それが霧氷(むひょう)です。


ドライブウェイ沿いの霧氷
(撮影:2007.11.23)

霧氷とは、樹木の表面に水蒸気や過冷却水滴が凍結してできる白色・不透明の氷層(広辞苑より引用)だそうです。大台ヶ原は地形上、水分を多く含んだ風がながれ、それが冷やされて木々の枝に当たり霧氷になるようです。
 近くに寄ってみると、

枝の片側に氷がびっしり
(撮影:2007.11.23)

風が吹いている方向に氷が積み重なるように付いています(見にくい写真ですいません)。
この霧氷、気温が上がると氷が溶け始め、パラパラと雪のように落ちてきます。それが太陽の光に反射し、キラキラと宝石のように見えるときもあります。
 先週の週末は、大台ヶ原の辺り一面に霧氷が見られ、その景色をカメラに納めようとしている利用者で賑わっていました。秋はもみじ狩り、冬は霧氷狩りというのもいいかもしれません。

※お知らせ
さて、今日で11月も終わりですが、大台ヶ原へ通じるドライブウェイも本日で冬期通行止めとなります。自家用車やバスでの入山はできませんのでご注意下さい。なお、来年4月22日の15:00から通行止めが解除されます。