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近畿地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [近畿地区]

春の装い?【動物】

2010年03月02日
熊野
 春に近づくにつれて、段々昼間に潮が大きく引く様になり、磯の観察をしやすい季節となってきました。
 その干潮域から満潮域の間に位置する潮間帯と呼ばれる磯場にて見つけた、「これって春の装い?」と思った貝についてご紹介します。

下の写真のどこかに貝がいるのですが、分かりますでしょうか。




実はこの貝が隠れていました。


イボニシ アッキガイ科

一見岩場と見間違えるほどの変身ぶりでした。

 早春から初夏にかけて、海藻が岩場や海底に生い茂ります。この時も岩などに海藻がびっしりとくっついていて、滑りそうになりました。
 カニの中にはモクズショイと呼ばれる、自ら藻くずや砂などを身にまとい、カモフラージュするカニがいます。この貝は普通に磯場に生活している中で、海藻が周りに生い茂ってしまったのでしょうか。    
 
 これまで日記でご紹介してきた陸上だけではなく、磯においても生き物達の春の装いを感じる一コマでした。