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近畿地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [近畿地区]

ジギタリス防除活動

2013年07月01日
吉野
みなさんこんにちは!
2013年ももう半分が終わってしまいましたね。
先日、天川村への出張の道中で馬を見ました。キレイな白馬と黒馬でした。
助手席に座っていた私は「馬!」と叫んでいました。
もちろん野生の馬ではなく神社で飼っている御神馬だそうです。突然の馬だったのでたいそう驚きました。
どうも驚き桃の木山椒の木、杉本です。

さてさて、みなさん下の写真の花を御存知でしょうか?




オオバコ科ジギタリス属の仲間で、ヨーロッパや北アフリカなどの地中海沿岸部に分布している植物です。和名を「キツネノテブクロ」と言います。私はキツネの手袋を見たことがないですが、仮にあったとしたらこんな形なのでしょうか?
また、ヨーロッパの方では薬草として使える種が多く分布しているのですが、日本に生えているジギタリスは園芸用として持ち込まれた種です。このジギタリスは毒性が強くシカも食べないそうです。

園芸目的でホームセンターなどでも売られているこの花なのですが、どうやら吉野熊野国立公園内に帰化し分布域を広げているようです。
このまま分布域が広がると、他の植物(在来種など)を圧迫する可能性が高いため、先日防除作業に行ってきました。

上北山村内での作業だったので、上北山村ふるさと復興協力隊の方にも協力していただきました。



草刈をしても根が残っていると、再び成長をする植物は帰化植物に限らず少なくないのですが、ジギタリスもおそらく例外ではなく、地際から成長する類の植物でしょう(葉がロゼッタ状に広がっている、茎の根元でポキッと折れやすい等の特徴があったので)。

防除を終えた場所を見渡して花などが目に付かなくても、根などが土中にまだ隠れていた場合、また成長し分布を広げる可能性が高いです。
加えて今回の作業だけでは引き抜き切れていない場所もありますので、継続して作業をしていかなければならないかもしれないです。

完全防除への道のりはまだまだ遠いです。

といったところで今回はここまで。