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近畿地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [近畿地区]

山の秋 【植物】【その他】

2010年10月28日
吉野
 皆さん、こんにちは。
ますます冬らしい気温になってきましたね。皆さん、いかがお過ごしでしょうか。

 10月25日に防鹿柵の現地調査の為に弥山へ行ってきました。紅葉が綺麗かな?などと思いながら登山口に向かったのですが、思っていたほど紅葉していません。

写真:左)登山口付近の紅葉の様子 右)濃霧に包まれる登山道(10月25日撮影)

 尾根筋は厚い雲に覆われ、「如何にも寒そう」な気配が漂っています。この様子を見て、寒さ対策をして登ったつもりでしたが・・・やはり山は侮れませんでした。
尾根筋に向かうと段々と霧が濃くなり、気温も徐々に低下していきました。登山道を登り続けるので、「汗はかくが服を脱ぐと寒い」という状態でした。吹き付ける雨(霧)に混じって、氷の粒のようなものまで舞っており、秋というよりは初冬の様な雰囲気でした。しかし、風が吹き荒れる尾根筋を通行中に秋らしいものを発見しました。

写真:左)登山道の脇に落ちていた巨大キノコ 右)見上げると・・・(10月25日撮影)

 何とも巨大なキノコが落ちていました!まだ腐っていなかったので、風にあおられて落下したものでしょうか?今年は春先の長雨や夏の猛暑、秋口の急激な冷え込みが、各地にキノコの豊作をもたらしているそうですが、これほど大きいキノコを見たのは初めてでした。このキノコは、夜になるとひだ(傘の裏側)がわずかに光る「ツキヨタケ」のようでした。私たちにとっては暑くて熱中症被害が多発するほどの夏でしたが、キノコたちにとっては、発生し易い「良い夏」だったのかもしれません。同じ生き物でも、生活に適した条件は違うものだなぁと実感しました。
 山頂の弥山、八経ヶ岳も濃霧に包まれており、一日中真っ白な世界の中にいるような気分でした。

写真:八経ヶ岳からの南東方向の展望。晴れた日には大峯の山深さを見ることができます。(10月25日撮影)

※晴れた日の写真は、2009年5月25日「1泊2日巡視の旅 【利用・施設】【動物】」をご参照下さい。
http://kinki.env.go.jp/blog/2009/05/25/index.html

 これから登山を計画されている方は、日没時間や防寒対策に気を配り、時間に余裕を持って登っていただきたいと思います。