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近畿地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [近畿地区]

吉野山で子どもパークレンジャー事業を開催しました!

2023年12月08日
吉野

みなさん、こんにちは。
吉野管理官事務所の濵田です。
 
さて、みなさんは「子どもパークレンジャー」という言葉を聞いたことはありますでしょうか。
環境省では自然保護の大切さや自然とのつきあい方など、豊かな人間性を育むことを目的として、環境省レンジャー(自然保護官)と一緒に国立公園において自然環境学習を小・中学生に体験してもらうプログラムを実施しています。それが子どもパークレンジャー事業です。
  
吉野管理官事務所では、桜で有名な吉野山で11月に吉野山の桜をテーマに『「吉野山の信仰の桜ってなに?」国立公園吉野山の桜の歴史や保全活動を体験しよう!!』を開催しました。参加者にはイベント当日までに動画投稿サイトYouTubeにアップした事前学習動画を見てもらい、その内容に沿って実際に現地で散策や桜の保全作業の体験を行いました。
 
今回はそのイベントの一部をご紹介します!
 
まず最初に、吉野山の桜に関わりの深い修験道の開祖、役行者(えんのぎょうじゃ)について絵本を読んで学びます。
 

(臨場感のある読み聞かせにみんなドキドキ)
 

絵本で役行者について学んだら、実際に役行者が建てたといわれる金峯山寺の蔵王堂へ向かいます。この日は、役行者が祈り出されたとされる青いお顔で有名な蔵王権現様も参拝することができました。
 

(当日は蔵王堂の特別拝観期間中。参拝者が大勢いました。)
 
午後からは、吉野山の桜を管理している吉野山保勝会さんのご協力により、桜の保全作業を体験しました。
吉野山の桜を守っている3人の「桜守(さくらもり)」さんに教わりながら、桜の稚樹のお世話に挑戦です!
 

(桜守さんから作業方法を教わります。みんな真剣に聞いています。)
 

(桜の稚樹に栄養が行き渡るよう、ポットの雑草を抜きます。)
 
 

(雑草を抜いたら、まっすぐ育つように支柱に稚樹を固定していきます。)

 

(おとなも子どももみんな夢中になって作業を楽しんでいました!)
 
 
吉野山で桜が咲くのは1年のうちのほんの1ヶ月ほどです。
その1ヶ月のために、桜守さんは暑い夏も寒い冬も1年を通してきれいな桜が咲くよう作業をしています。
参加してくれた子どもたちも、大人になってから吉野山の桜を見たときに、桜の成長を支えてくれている人がいることをきっと思い出してくれるのではないかと思います。
 
多くの人たちのご協力のもと、今回の吉野山での子どもパークレンジャー事業は無事に開催することができました。
子どもたち(もちろん大人の方も)がいきいきと自然のなかで過ごしてくれる姿を見ると、こちらもうれしくなります。多くの人が笑顔でいろいろな経験ができる豊かな自然をこれからもしっかりと残していきたいですね。
 
イベントで使用した事前学習動画はYouTubeの吉野熊野国立公園チャンネルで公開しています。みなさんも動画を見て、実際に現地へ足を運んでみてくださいね!

★事前学習動画の視聴はこちらからどうぞ! ↓
https://www.youtube.com/watch?v=TFZZHo2RiME