近畿地方のアイコン

近畿地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [近畿地区]

稲村ヶ岳 【その他】

2010年05月31日
吉野
 皆さん、こんにちは。
吉野ではつい先日まで寒い日が続いていたのですが、今は夜になると、夏の匂い(草花の匂い?)がしてきます。短い春を飛び越えて、冬から一気に夏になった気がしています。皆さんのお住まいの地域はどうでしょうか。

 今回は、稲村ヶ岳についてお伝えしたいと思います。稲村ヶ岳は、別名「女人大峯」として知られています。「女人大峯」の由来として、稲村ヶ岳は女人禁制を解かれたため、男性の行者さんは山上ヶ岳へ、女性の行者さんは稲村ヶ岳に登り、修行をされていることからこの名で呼ばれているようです。
今回初めて稲村ヶ岳を巡視したので、山頂からの眺望を期待していたのですが、あいにくの天候となり、一面真っ白な世界しか見ることができませんでした。しかし、登山道では霧がうっすらと掛かり、幻想的な風景を見ることができました。やはり、山は晴れの日も雨の日もそれぞれに良いところがあるなぁ・・・と実感しました。

写真:稲村ヶ岳山頂の展望台から(5月26日撮影)

 稲村ヶ岳の山頂付近ではシャクナゲが群生しており、開花の時期には一面真っ赤になるほど咲き乱れるようです。巡視を行った26日は、登山道は咲き始め、稜線はまだ蕾でした。蕾は多数付いており、霧に包まれたシャクナゲは、近々咲き乱れそうな雰囲気でした。この霧に包まれたシャクナゲを見ていた時、アオバトやジュウイチ、コマドリの鳴き声が山に響き渡っていました。

写真:ツクシシャクナゲ(ツツジ科)の蕾(5月26日撮影)

 ~おまけ~
下の写真は、巡視中の私の写真です。皆さんに安全に国立公園を利用していただけるよう、登山道の確認や施設の点検などを行っています。皆さんが国立公園にいらっしゃった時に運良く(?)出会えるかもしれません。

写真:巡視中!(5月26日撮影)