近畿地方のアイコン

近畿地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [近畿地区]

海中公園とのお付き合い 【動物 その他】

2006年06月05日
熊野
 みなさんこんにちは。先週末、今年初スノーケリングをしてきた熊野AR鈴木です。
 今日は吉野熊野国立公園の海について紹介します。

 吉野熊野国立公園の熊野地域は、三重県尾鷲市から和歌山県串本町の海岸部がほぼ区域に入っています。以前日記に書いたことのあるウミガメの上陸する七里御浜や、7月に開館する宇久井ビジターセンターのある宇久井半島に囲まれた海(汀線から境界1kmまで)も国立公園になります。

 潮岬周辺や二木島には海中公園もあります。海中公園とは公園内のすぐれた海中景観を保護するために指定された地区のことです。今年1月には、串本海中公園を含む串本の海が「串本沿岸海域」として、ラムサール条約に指定されました。

 串本の海は黒潮が本州で最も接近していて、熱帯性の生物が多く見られます。なんと串本の海にはサンゴも見られるんですよ!その数、約120種!!少し潜れば、すぐ下はもうテーブル状のサンゴ(クシハダミドリイシなど)で海底が埋め尽くされているんです。素晴らしいです?。

写真:串本沿岸海域のクシハダミドリイシ(2005.10撮影)
 そんな海を私は週末を利用して、スノーケリングをしてきたのです。寒いかなあと思って潜った海は水温24℃。ウェットスーツの下にもう一枚来て潜ったのですが、昼過ぎでも全然寒くなかったです。もう夏が近づいているんだなあと、改めて実感しました。海の中はソラスズメダイやその卵(?と思われるもの)、クマノミやヤマブキベラ、ホンソメワケベラ、それからアカクモヒトデ、アカウニ、ラッパウニ……、ほんの10分潜るだけでも様々な生物に会えるんです(今回私は1時間ちょっと潜りました)。

写真:串本沿岸海域のソラスズメダイ(2005.10撮影)

 今日はその週末に潜ってきた海である「串本沿岸海域」のある串本町で、海の保全や利用、またその周知の仕方について等、地元の方との話し合いする「串本会議」に出席してきます。地元の方にとっては生活の場でもあるこの海で、今後どのように関わっていき、保全と利用の両面でバランスのとれた付き合いかたが出来るのか…などなど、話の種は尽きませんが、地元の皆さんと一緒に考えていきたいです。

では、いってきまーす。