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近畿地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [近畿地区]

オニヒトデ駆除作業【動物】【その他】

2012年02月06日
熊野
こんにちは、熊野地区担当の鎌田です。
先日は串本海域公園地区で行われているオニヒトデの駆除作業に参加してきました。


オニヒトデとは?
オニヒトデは大きさが40cm以上になる大型のヒトデの仲間で、サンゴを食害することで知られています。近年日本近海でオニヒトデの大発生が相次ぎ、多くのサンゴが死滅する経緯がありました。串本海域公園地区も2004年に大発生を経験し、以降予断を許さない現状です。地域のダイビングショップの方々と一緒に、環境省と串本町では、サンゴ礁生態系保全のため、オニヒトデ等のサンゴ食生物の駆除を定期的に実施しています。


当日朝の気温は2~3℃、一方で水温は18℃前後でした。
作業に向かう船の上よりも、水中のほうが暖かかったです。


(上)オニヒトデの食害を受けると、サンゴが白化します。サンゴの隙間などに隠れているオニヒトデは見つけにくいため、白化したサンゴを目印にして探します。
(中)オニヒトデのトゲには強い毒があるので、はさみなどを使って注意深く作業する必要があります。
(下)ウミガメも見ることができました。体格がたくましいアカウミガメではなく、体格がスリムなアオウミガメでしょうか。肉眼で見ても、体色は青黒かったように記憶しています。


(上)当日は33個体のオニヒトデを駆除しました。大きさを測定し、今後の駆除作業と発生状況の監視に役立てます。
(下)ちびオニヒトデです。これだけ小さいと見つけるのも難しいです。


多くの人の手によって串本の海が守られていることを実感できた一日でした。
また機会を見て、作業に参加したいと思います。