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近畿地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [近畿地区]

大台ヶ原登録ガイドと歩く冬のモニターツアー

2021年03月02日
吉野熊野国立公園 小川 遥

 皆さま、こんにちは。吉野の小川です。

つい先日新年が始まったと思ったのに、あっという間に3月になりました。三寒四温な日々が続いて体調管理にはより気を遣う時期ですが、梅の花が咲き誇り、他の木々の蕾もどんどん膨らんでいき、春の訪れを感じます。

 さて、今回は、上北山村による、大台ヶ原登録ガイド制度を活用した冬の取組をご紹介します。

平成29年10月より運用開始となった「大台ヶ原登録ガイド制度」。大台ヶ原に訪れるみなさんに、深く、楽しく、安心して東大台や西大台を満喫していただくために始まりました。ニーズに対応しつつ大台ヶ原の魅力を伝えていく、一定の要件を満たした多様な得意分野を持つガイドの方達が登録されています。

 上北山村では、登録ガイドによる大台ヶ原の冬期利用を数年前から検討しており、今後の本格的な実施にむけた調査のため、この冬に試行的に登録ガイドを対象としたモニターツアーが行われました。

(※通常、大台ヶ原ドライブウェイは冬期閉鎖中、車両及び人の通行はできません。今回は関係機関との事前調整のもと、特別な許可を得て通行し、調査を行っています)

上道

動物の足跡

中道から見た沢

上道

動物の足跡

中道から見た沢

 落ち葉や霜柱で盛り上がった土に積もる雪を踏みしめると伝わってくるふわふわザクザク感、様々な動物の足跡、森の中にただよう静寂な心地よさなどを体感できました。しかしその一方で、閉山期間で雪があるからこそ気をつけなくてはいけないこと、滑りやすい箇所や不安定な足場などもあります。そのような時には、先導する登録ガイドがコースタイムや体力に配慮しつつ、見所や注意点を教えてくれました。

 この調査を通し、上北山村の冬期観光における新たな魅力や、大台ヶ原登録ガイドが提供するより質の高い自然体験の多様化に繋がる可能性が見えてきたのではないでしょか。

尾鷲辻東屋の氷柱

スノーシューの利用

大峰山系

尾鷲辻東屋の氷柱

スノーシューの利用

大峰山系

 大台ヶ原登録ガイドHPでは、様々なスキルや得意分野をもつガイドの皆さんを紹介しております。4月下旬の開山に向けてチェックをして、来シーズンでは是非登録ガイドと一緒の大台ヶ原を楽しんでみてください。

県道大台ヶ原公園川上線(大台ヶ原ドライブウェイ)通行止め

令和2年12月1日(火)15時~令和3年4月19日(月)15時(予定)

上記期間中は、冬季閉鎖のため、大台ヶ原山上へ通じるドライブウェイは通行止めとなります。