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近畿地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [近畿地区]

大台ヶ原でナイトハイク!!

2013年08月06日
吉野
みなさん、こんにちは!

いやぁすっかり夏ですね。
突然ですが吉野自然保護官事務所の保護官は見る人だそうです(本人談)。保護官と巡視などに出かけると、私も一緒になってよく見かけます。野生動物。
ツキノワグマやニホンカモシカ、テン、イタチ、etc….
どうも、霊感はたぶん無い杉本です。

暑い日には肝試しや怖い話で涼んでみるのもいいと思います。
というわけで、先日白浜町立児童館の子供達に怖い話をしてきました。


その名も「一本だたら」
一本だたらとは上北山村に伝わるお話で、ざっくりとお話をさせていただきますと、昔、猪笹王という魔物が伯母峰に住んでいて、それをある侍が撃ち殺したところ、その魔物の霊魂が一つ目で一本足の鬼(一本だたら)となって、伯母峰を通る人を片っ端から食い殺すので、困り果てた住民はお坊さんに頼み、封印してもらったけど、封印の条件が12月20日だけは一本だたらの好きにしていいという条件だったため、今でも12月20日に伯母峰を通る人は居ないよっていうお話です。
私の方から読み聞かせ形式でお話させていただいたのですが、我ながらまだまだヘタクソでしたね。練習が必要なようです。

怖い話をさせていただき、空気も暖まった(冷えた?)ところで、夜の東大台を歩くナイトハイクへGOです。

私自身も日が暮れてから大台ヶ原に入ったことが無かったので、ドキドキワクワクでした。
私にとっては初めての日暮れの大台ヶ原ですが、もう一人の大台ヶ原担当アクティブレンジャーの小川ARは目を瞑っていても大台ヶ原を歩き回れるぐらい、大台ヶ原を熟知しておりますので、小川ARの指導に従い安全に注意を払いながら入山しました。

暗く視界が奪われると、聴覚や嗅覚といった別の器官が働くのか、遠くの水の音や虫の発音などがよく聞き取れました。
また、空を見上げると木々の隙間から星が覗いていて、ものすごく幻想的ですてきでした。

採食をしている鹿の群れにも出会う事ができました。


野生動物の目は虹彩が光をよく反射するので、真っ暗な森の中でもヘッドライト一つで簡単に見つけることができます。
さらにシカは目が悪いので、少々光を当てただけでは、警戒こそするものの身の危険を感じるまでは逃げることがありません。首を縦に振る仕草をし始めたら、それはこちらとの距離を測っている仕草です。

そんな感じで1日目ナイトハイクは無事終了し、2日目は小川ARのガイドで大蛇嵓まで行ってきました。
大蛇嵓での雄大な景色を楽しむだけで無く、道中では大台ヶ原の針葉樹の代表選手であるトウヒとウラジロモミの解説やコケの紹介、大台ヶ原の自然の変遷についてなど小川ARからわかりやすく教えてもらい、子供達も目を丸くしていました。
天気が良くて気持ちよかったです。


といったところで今回はここまで。