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近畿地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [近畿地区]

吉野山の四季 【その他】

2011年06月29日
吉野
 皆さん、こんにちは。
最近吉野では、梅雨明けをしたような好天が続いています。好天なのは嬉しいことなのですが、今度は日差しの強さに参ってしまっています。全国ではすでに熱中症が多発しているようなので、皆さんも十分ご注意下さい。

 さて、6月23日に吉野山の巡視に行ってきました。吉野自然保護官事務所の中は汗が滴るほど暑かったので、「事務所よりも標高が高くなるし、吉野山はきっと涼しいはず!」と期待をして出発しました。
・・・しかし!現実はそれほど甘くなく、山頂付近の奥千本でもそれほど気温は変わりませんでした。作業をすれば汗が滴る・・・という気温の中、チョウを見つけました。


写真:シロツメクサの蜜を吸うミドリヒョウモン(タテハチョウ科)のオス(6月23日撮影)

 まだ傷がほとんどついていない綺麗な個体だったので、ごく最近羽化したもののようでした。私たち人間には暑く感じる気温ですが、このチョウが活動するには丁度良い気温なのでしょう。



写真:左)金峯神社(奥千本)近くにある展望台より北方向を望む 右)真夏を思わせる吉野山下千本七曲り坂(ともに6月23日撮影)

 上の写真の下千本七曲り(写真右)では木々が茂り、すっかり夏模様になっていました。吉野山に来た際には、可能な限りこの場所から「定点撮影」(※)を行っています。この七曲りは吉野山の入口で、ここから登り始め、吉野山の桜を一望できる上千本の「花矢倉」などに向かうために通る場所でもあるのです。
(※)定点撮影については、2009年11月2日 「冬の準備? 【その他】【植物】」をご参照下さい。
http://kinki.env.go.jp/blog/2009/11/02/index.html
それでは、吉野山下千本七曲りの季節の変化をご覧下さい。

写真:上)2006年4月 左下)2009年10月 右下)2010年3月 (すべて同じ位置から撮影)

 このように写真を並べると、春の桜、秋の紅葉、冬の寒々しさが一目瞭然で分かります。「吉野山と言えば桜」が有名ですが、夏はアジサイ、秋は紅葉、冬は積雪とそれぞれの時期にも見どころが詰まっているのです!