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近畿地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [近畿地区]

森の次世代【植物】

2007年11月06日
吉野
大台ヶ原では紅葉シーズンも終わり木々が葉を落とし、ふかふかの落ち葉の絨毯を踏みしめて歩く季節になりました。そろそろ樹木に霧氷がつきはじめるころでしょうか。

ところで、紅葉のこの季節に普段よく目にしている樹木ですが、みなさんはその樹木の次世代である実生(みしょう)を見たことがありますか?実生とは、種から発芽して芽吹いたものをいいます。
今日は、そんな大台ヶ原の優占種である樹木の実生をご紹介します。


トウヒ(撮影:2007.10.17)
細長いふさふさとした葉が柔らかい。
だいたい3cmくらいだが、この大きさになるまで3、4年かかるそう。

ウラジロモミ(撮影:2006.6.21)
モミの枝先を切ってそのまま植えたような姿。
トウヒと似ているが、常緑樹らしく葉が堅く緑が濃い。

ブナ(撮影:2005.4.8)
背丈は低いが、葉は成木と同様の大きさに。

ヒノキ(撮影:2007.7.11)
葉の表側を日に当たるよう、反って成長している。

先日、パークボランティアの活動として毎年行われているこれらの実生の生育状況・更新状況の調査を実施しました。その中で、トウヒ・ウラジロモミなどの次世代がしっかりと定着していました。これらの実生が、成長して大きな木となるようにと思いながら調査を終えました。

実生調査の様子(撮影:2007.10.29)