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近畿地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [近畿地区]

大台百景11・12「夜」【動物】

2010年03月08日
吉野
 忘れずに続けています。(何を忘れずに続けているの?という方は以前の日記をご覧下さいhttp://kinki.env.go.jp/blog/2009/12/952.html
 「大台百景」と題して、吉野熊野国立公園大台ヶ原の魅力を、写真を使いながらご紹介してきました。今回はちょっと視点を変えて、夜の大台ヶ原をお伝えしたいと思います。

 大台ヶ原の森には外灯がないので、月も出ない日は夜中でもないのに、暗くなるともう真っ暗。視界がきかないので、昼間とは違って森の音を敏感に感じとることができます。風が木の葉をゆらす音、獣が動いた音や、鳴き声など聞こえる音はさまざまです。
 そんな中でも、一番目立って聞こえてくるのはシカが出す音ではないでしょうか。



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11.夜のニホンジカ(10月)
 ニホンジカは夜になると活発に動きます。「ピュウッ!」という警戒の鳴き声が夜の森に響き渡るなか、シカを発見!光の強いライトをあてると反射した目が驚くほど光ります。



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12.オオナメクジとオオミズアオ(7月)
 梅雨の時期になると夜にこんな大きなナメクジを見かけることも(写真左)。建物のまわりでは、この時期に現れる、水色の羽がキレイなオオミズアオが灯りに集まってきます(右)。これも大きくて迫力があります。

 そして時々「なんや今のは!?」という音も聞こえてきます。「誰か後ろにいる気がする・・・。足音が聞こえる。」など。自然の中での音というのは、普段聞き慣れないものが多く、人間はそれらを「自分の知っている音」に置き換えようとするので、こういった現象が起こるらしいのですが・・・。

 自然と関わっていると、「こんなの初めて見た!」「こんな感覚は初めてだ!」と感じることが皆さんにも沢山あるのではないでしょうか。

---☆大台ヶ原には「西大台」と「東大台」の2つの区域があります☆---
◆西大台・・・「利用調整地区」に指定され、より良い自然環境を守るため、1日に入山する人数が決められています。入山するには事前に手続きが必要です。

◆東大台・・・西大台と違い、こちらはどなたでも手続きなしで自由に入山することができます。
※大台ヶ原ドライブウェイ(4月22日15時まで冬季閉鎖中)、山の上の駐車場も自由にご利用いただけます。

詳しくは、吉野熊野国立公園大台ヶ原ホームページへGO!
http://kinki.env.go.jp/nature/odaigahara/odai_top.htm