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近畿地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [近畿地区]

ウロコ模様【植物】

2007年06月28日
吉野
みなさん、こんにちは。
暑い日が本格的に続いてきましたね。湿気の多い吉野で、タオルが手放せない日々を送っているAR釜田です。

一方、大台ヶ原はまだまだ涼しく快適です(標高1400?1700m気温が約10℃低い)。今日は、先週に引き続き西大台の生き物についてです。西大台は原生的な針広混交林が広がっており、樹齢が何百年というウラジロモミ、ブナ、ミズナラの巨木が多くみられるのですが、トチノキの巨木もあります。ちょうど開花時期を迎えていました。


トチノキ(トチノキ科トチノキ属)
秋にできた実を、アク抜きしてトチ餅・トチ粥として食べたりします。
この写真のトチノキは直径1m強の大木で、コケや着生植物も豊富でした。

その樹皮を見てみると…

なにやら模様が見えます。
さらに寄ってみると…

樹皮がウロコ状の模様になっています。
(撮影:2007.6.20)

まさに自然の造形美!大木になるとこの不思議な模様が現れ、老木になると樹皮がはがれて模様が鮮明になるそうです。長い年月を経て少しずつこのような姿になったようです。触ってみると堅くザラザラしていました。
大台ヶ原には、このような巨木を所々で見ることができます。巨木を見つめながら何百年もの時間の流れを感じるのはいかがでしょうか。