近畿地方のアイコン

近畿地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [近畿地区]

秋を彩る蝶 Part2 &花 【動物】【植物】

2009年09月03日
吉野
 皆さん、こんにちは。
 今回は、前回(8月27日「秋を彩る蝶」)に引き続き、「秋を彩る蝶」+「花」のパワーアップバージョンでご紹介したいと思います。

 今回ご紹介するチョウは、「ヤマトシジミ」というとても小さなチョウです。まったく同じ名前で「ヤマトシジミ」という貝もいます(お味噌汁の具に使われる貝です)。ちょっとややこしいですが、漢字で書くと一目瞭然で、チョウは「大和小灰蝶」、貝は「大和蜆」です。今回の主役は、「大和小灰蝶:ヤマトシジミ」です。

このヤマトシジミの幼虫は、「カタバミ」を食べて成長します。カタバミは都市部などでもちょっとした土があればどこにでも生える、いわゆる雑草です。なので、ヤマトシジミも都市部などでもよく目にします。「わざわざ探さなくても見かける…」ほど、私たちの身近にいるチョウのひとつです。とても小さくて可愛らしいチョウですよ!


写真:ヤハズソウの花の蜜を吸うヤマトシジミのメス(9月3日撮影)

 もう一つご紹介する「花」は、上の写真のヤマトシジミが蜜を吸っている「ヤハズソウ」という植物です。このヤハズソウは「矢筈草」と書き、名前の由来は、葉の先をつまみ、引っ張ると「矢筈(やはず:弓の末端で、弦を掛けるところ)」の形に切れることから付けられたと言われています。道端などに生えているので、ちょっと遊んでみてはどうでしょう?ちゃんと「矢筈」形に切れる様は、感心してしまいます。ヤハズソウの花は、8月から10月頃に見られるようです。こちらも小さく可愛らしい花です。


写真:ヤハズソウの花(9月3日撮影)


写真:「矢筈」形に切れた葉(引っ張った後)