近畿地方のアイコン

近畿地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [近畿地区]

串本モニタリング 【動物】【その他】

2007年09月28日
熊野
皆さん、こんにちは。
日中は暑いですが、朝晩は過ごしやすくなってきた熊野から報告します。
環境省が全国各地にモニタリング地点を森林・草原、里地里山、干潟、サンゴ礁等の生態系毎に合計1000箇所程度設定し、長期的な観測を行うため環境情報の収集を継続的に実施・蓄積していく「モニタリングサイト1000」が行われています。その一地域に設定されている串本海域におけるモニタリングのため、野村恵一氏ら串本海中公園センターの方々に同行しました。
 

モニタリングサイト1000の旗

イシサンゴ目ミドリイシ科 クシハダミドリイシ   
串本海域で最も多く見られるサンゴの一つです

スズキ目スズメダイ科 ソラスズメダイ   
鮮やかな青色をしています(飼育すると鮮やかさは損なわれてしまうそうです)

スズキ目ツノダシ科 ツノダシ  黄、黒、白でカラフルです

イシサンゴ目ミドリイシ科 ヒラニオウミドリイシ  本州ではこの地域にしか生息していないようです

シサンゴ目ミドリイシ科 ヒラニオウミドリイシ  白化しています

 これまで見たことのないサンゴや魚を多く観察でき感動を覚えました。海洋の規模から考えるとほとんど離れていない距離でも、生息しているサンゴや魚類が大きく異なっており、串本海域は狭い範囲でも様々な地形を形成していて、多くの生物を育んでいるのだなと実感しました。
 一方、現在問題となっている白化現象が調査を行ったほとんどの地域で見られました。台風や温暖化等の影響によって白化が発生しているといわれています。このような貴重な自然を今後も維持できるように、努めていかなければいけないと感じさせられた調査となりました。