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近畿地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [近畿地区]

いわやいわや(岩や窟)

2012年06月27日
吉野
みなさんこんにちは!吉野の杉本です。

6月23日に上北山村が主催する「心の道ウオーク」のガイドとして和佐又山に行ってきました。今回の日記は和佐又山の更なる魅力について綴ろうかなと考えております。
「アレッ?杉本くんの前回の日記も和佐又山じゃなかった?」という突っ込みは胸の奥にしまっておいて下さい。

今回と記事のネタが被りそうなことはだいたい予想がついていたので、前回は和佐又山の魅力をオオヤマレンゲだけに絞って執筆させていただきました。

ずいぶんと前置きが長くなってしまいましたが、
今回は窟に絞って執筆を進めていきたいと思います。

窟とはなんぞや?と思った方も多いのではないでしょうか?私も数日前までは窟を読むことすらできませんでした。

Web辞書を引いてみると以下のような意味でした。

【窟】[訓読み]いわや [音読み]クツ
 意味:ほらあな。人の集まったかくれが

だそうです。
要は、大きな岩の塊にぽっこりと横穴が空いているモノを言います。

和佐又山周遊コースには下の写真の様な岩が目立ちます。

巨岩(6月23日撮影)


巨岩です。誰がなんと言おうと巨岩です。
写真では十分に伝わりきるか心配ですが、「なにせスケールがでかい!!!!」
もう、エクスクラメーションマーク(!)が4つも付くほど圧巻されてしまいました。

こんな巨岩にぽっかりと横穴が空いたのが窟と言われるモノです。


笙の窟(6月23日撮影)
これは笙の窟(しょうのいわや)。
笙(しょう)というのは、雅楽に使われている管楽器の一つで、窟の岩々が笙の形に似ていることからこう名が付いたそうです。

こういった類いのネーミングセンスって素晴らしいですよね。
例えば、星座にしてもかなりのネーミングセンスが光ってると思います。
想像力が豊かと言いますか、発想力がずば抜けていると言いますか、名前を付けた当時の様子が気になるところです。案外、言った者勝ちみたいな感じだったのかもしれませんが・・・
センスのセの字も持ち合わせていない私には、どこがどう笙なのかサッパリでした。

この笙の窟、世界遺産にも登録されている「紀伊山地の霊場と参詣道」大峯奥駈道の大峯七十五靡(なびき)の六十二番目の霊場でもあり、また、かの菅原道真ともゆかりがある場所なんです。

「紀伊山地の霊場と参詣道」や「靡」の話は長くなりそうなので、またの機会にアクティブレンジャー日記で書きます!!

この他にも指弾窟や鷲ノ窟といった様々な窟がありました。

左:鷲の窟(6日14日撮影)
右:指弾の窟(6月23日撮影)
これらの窟達は写真で見るより実物で見た方が何倍もインパクトがあり、そして幻想的です。
みなさんも是非一度、窟を見に来ませんか?