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アクティブ・レンジャー日記 [近畿地区]

近畿地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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吉野熊野国立公園

24件の記事があります。

2018年01月12日よしくまアドベンチャーin神島でおそうじカヤック

吉野熊野国立公園 中村千佳子

 皆さんこんにちは。田辺自然保護官事務所アクティブ・レンジャーの中村です。

新しい年もよしくまの豊かな自然を皆さんにお知らせしていきたいと思っております。

今年もどうぞよろしくお願いいたします。


 さて、12月3日(日)に田辺市で開催した「よしくまアドベンチャーin神島でおそうじカヤック」についてご報告します。

 今回のよしくまアドベンチャーは、地域の子ども達に普段は上陸することのできない神島にシーカヤックで渡る機会を提供することで、神島の自然や文化について学び、地域の豊かな自然やその恵みに目を向けるとともに、海岸部の漂着物を回収し、海域の抱える環境の課題に触れ、考えるきっかけとして頂くことを目的として開催しました。当日は近隣の市町から7組14名の親子が参加しました。

 まず、シーカヤックの漕ぎ方や諸注意を講師に教えてもらいました。

シーカヤックの説明

 教わった漕ぎ方を湾内で練習し、いよいよ神島へと向かいました。この日は外海もとても穏やかで風もなく、ベタ凪で最高のコンディションでした。参加者全員、シーカヤックに乗るのは初めてでしたが、漕ぎ方にもすぐに慣れ、水面で休んでいる鳥を観察しながら、海からの田辺の山並みを眺めて、「とても気持ちがいいね」、「景色がきれいだね」と話していました。

湾内で練習中                   神島が見えてきました

到着しました                   清掃中

 神島へ上陸すると沢山の漂着ゴミがあり、「どんなゴミが、どれくらいあるか」を記録しながら清掃活動を行いました。

集まったゴミ                   集合写真

 ゴミを清掃する中感じたことは、ペットボトルや発泡スチロール、ビニール袋など日常生活で一人一人が気をつければ少なくできるゴミが多かったことです。

 清掃後、地域の子ども達でも中々見る機会のない、島内に自生するハカマカズラを皆で観察しました。和歌山県はハカマカズラの分布域の北限であり、この種の存在をもって南方熊楠が強く島の保存活動をしたことは有名です。市内にある神島高校の校章にもハカマカズラが使われています。子ども達も初めて見るハカマカズラに興味津々でした。

 その後、集めたゴミを皆で分別しながら袋に入れた後、シーカヤックに乗せて出発地点へ戻りました。

これらの経験を通して参加者からは、「シーカヤックは漕ぐのが難しかったけど楽しかった」、「普段行けない神島へ行けて嬉しかった」、「ゴミが神島に漂着していることが良く分かった。これからゴミを捨てるときに気を付けたい」、「海がとてもきれいで、シーカヤックを漕いでいるときに海底が見えた。魚が泳いでいるのが見られて嬉しかった」などの感想が寄せられました。

 これからも、地域の子ども達が色々な体験をしながら、豊かな自然にふれあう機会を作っていきたいと思います。

注:神島は、田辺市の管理により上陸が禁止されています。今回は市の許可を得て上陸しました。

  また、神島は、国指定天然記念物、吉野熊野国立公園第1種特別地域に指定されています。

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2018年01月04日大峰山系雪景色

吉野熊野国立公園 青谷 克哉

今年の冬は、よく冷えますね。奈良でも、所によっては雪が降り積もっているようです。事務所近くの吉野川に飛来しているカモを見て、もう冬だなと思ったりする今日この頃、皆様いかがお過ごしでしょうか?吉野自然保護官事務所の青谷でございます。

さて、吉野熊野国立公園の大峰もすっかり雪化粧。国道309号が通行止めになる直前の12月8日に、行者還トンネル西口の登山口に設置している登山者カウンターの回収に行った時の道の様子がこちら。

309号雪道

スタッドレスタイヤをはいた車を、ゆっくり慎重に運転しました。見渡す限り真っ白で、なかなか幻想的な雰囲気でした。道中では、ゆっくり走る車の前をニホンザルが横断していきました。餌を探していたのでしょうか?

これから2月にかけて、大峰山系にはどんどん雪が降り積もることでしょう。雪遊びや冬登山を楽しむなら、上北山村にある和佐又山がおすすめです。和佐又山のヒュッテ前では雪遊びが出来ますし、ソリやスキーも楽しめます(リフトはないので徒歩で上がりましょう)。

ソリ遊び

これは、昨シーズンの2月に和佐又山ヒュッテ前にてソリを楽しんでいる私です。ソリで遊ぶのは久しぶりで、童心に帰ることが出来ました。子どもだけでなく、大人の方もとても楽しめるのでおすすめです。

登山については、冬山ですので道中の油断は禁物ですが、和佐又山山頂からは雪化粧の大普賢岳などを眺めることが出来ます。

大普賢岳雪化粧

写真は一昨年2月に山頂から撮影した大普賢岳です。天気がよければ大峰の山並みも一望できます。

上北山村では和佐又山でのスノーシュー体験ツアーを企画していますので、よろしければ参加してみてください。詳しくは上北山村ホームページ(http://vill.kamikitayama.nara.jp/)から。

和佐又山に向かう道路には雪が積もります。スタッドレスタイヤやチェーン等、雪対策をしっかりとした上で、安全運転でお越しください。それでは、今回はこの辺でごきげんよう。

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2017年12月19日☆大台ヶ原の冬支度☆

吉野熊野国立公園 小川 遥

 皆さま、こんにちは。

秋も終わりに近づき、冬の寒さが身にしみてくる時期となりましたが、いかがお過ごしでしょうか。

大台ヶ原は麓より一足先に本格的な冬を迎えました。

12月1日(金)15時をもって山頂駐車場へ続く大台ケ原公園川上線(通称:大台ヶ原ドライブウェイ)が閉鎖され、大台ヶ原ビジターセンターも冬期閉館となりました。

 その冬支度として、大台ヶ原地区パークボランティアの今年最後となる活動が11月半ばにあり、今シーズン感謝の気持ちを込めつつ、皆でゴミ拾いや木道階段の苔取りなどの清掃活動を行いました。

そして、なんとその翌日には大台ヶ原は初冠雪となり、綺麗な霧氷を見ることができました。

日出ヶ岳階段から見た正木峠 シロヤシオの霧氷

木道階段の霧氷(正木峠) 雪を被った沢(中道)

 来年の春の訪れまで大台ヶ原は人を寄せ付けないほどの厳しい冬の季節となりますが、皆さまは今シーズンの大台ヶ原を楽しまれましたか。来春の開山後には、よりたくさんの方に訪れていただくことを楽しみにしています。冬の間もこのAR日記にて、今シーズンの大台ヶ原の振返りや写真などをご紹介していきたいと思いますので、どうぞお楽しみに!

-----------【大台ヶ原公園川上線(大台ヶ原ドライブウェイ)冬期通行止め】-----------
平成29年12月1日(金)午後3時~平成30年4月20日(金)午後3時(予定)まで
上記期間中は冬期閉鎖のため大台ヶ原山上駐車場へ通じるドライブウェイが通行止めになります。

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2017年12月08日よしくまアドベンチャーin対の浦でジオのアート

吉野熊野国立公園 田辺 中村千佳子

 皆さん、こんにちは。田辺自然保護官事務所アクティブ・レンジャーの中村です。

寒い時期になり、事務所近くの里山には、旅する蝶で知られる「アサギマダラ」が飛来しました。

 こちらの個体にはマーキングがされており、移動距離を調査中のようです。

アサギマダラ

 さて、今回は11月19日(日)に和歌山県白浜町の対の浦で開催した子どもパークレンジャー事業、「よしくまアドベンチャーin対の浦でジオのアート」についてご報告したいと思います。

 19日は寒波の影響で気温が下がり、寒い朝となりましたが、"子どもは風の子"と言われるのも納得の元気な17名が参加してくれました。参加者全員が対の浦は行ったことのない場所との事で、これから始まる1日に期待感いっぱいで出発しました。

対の浦                     浜まで移動

 浜まで2班に分かれ移動した後、4グループに分かれてジグソーストーンというネイチャーゲームをしました。
 砂に描いた○□△といった図形の中に拾い集めた石をパズルのように隙間なく詰めていくゲームです。

石を敷き詰めています              ジグソーストーン完成

 子ども達は丸や四角や不思議な形の石、大きくて一人では持てない石など、色々な石をグループで協力して集めました。中にはサンゴのかけらを拾った子や漂着ゴミの中から見つけた油性マーカーで石に顔を描いている子もいました。
 完成したパズルの中の石を観察し、石が砂や泥からできていることや、生痕化石(せいこんかせき:いきものが生活していた痕跡が地層に残ったもの)を見つけました。

ビンゴ用紙                    フィールドビンゴ中

 パズルの次は、フィールドビンゴをしました。普通のビンゴと違い、フィールドビンゴのカードには、数字ではなく自然の中にある色々な色、不思議な形、音など目や耳や手など様々な感覚を使って探すフィールドの中のアイテムが書かれています。子ども達はグループで協力してアイテムを探しに行き、ビンゴすると戻ってきてリーダーに伝えました。顔のように見える貝やイカの骨を持ってきたり、ハートの形をした岩のくぼみをみつけたり、アイテム全部に丸がつきました。

 講師の先生から、これらのゲームを通じて、この場所が長い年月をかけて波に浸食されて作られた浜だと教えてもらい、私達の暮らす大地の成り立ちについて学びました。

ハートの形をした岩の窪み(波の浸食)

 子ども達からは、「来年も参加するからまたやってね!」、「この場所には初めて来たけど不思議な形の地層や石があって面白かった」、「津波によって形作られた岩の形が面白かった」、「フィールドビンゴをしてハートの形がまわりに沢山あるのに気づいた」等の感想がありました。

 次回は12月3日(日)に開催した「よしくまアドベンチャーin神島でおそうじカヤック」の様子をご報告したいと思います。

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2017年12月07日ふれあいイベント報告

吉野熊野国立公園 岩田佐知代

環境省熊野自然保護官事務所 アクティブ・レンジャーの岩田です。

1111日(土)に本宮町で開催した「吉野熊野国立公園 アユの伝統漁法を学ぶ!」のイベント報告をします。

このイベントは、熊野川流域のアユの伝統漁法である「小鷹網(こたかあみ)漁」を見学し、人と自然の関わりや環境保全についての理解を深め、自然とふれあい楽しんでいただこうと企画しました。

10月末に襲来した台風21号と22号の大雨の影響で、開催場所に作っておいた'せぎ'(竹や笹を使い、魚を集めて捕る仕掛け 写真1、2参照)」が流されてしまい、川の濁りもとれず開催が危ぶまれましたが、急遽、開催場所を変更し、講師の方に'せぎ'を作っていただいて、無事に当日を迎えることができました。

写真1 竹や笹を使って作る"せぎ"         写真2 開催場所のせぎ 

当日は、講師の先生から、アユの習性として、9月から12月に産卵のために上流から下流へと移動することやこの習性を利用した小鷹網漁について、網の種類や投げ方などの説明も受け、'せぎ'の上流に網を投げて、下流を目指して集まったアユを捕る様子を見学しました。講師に網の投げ方を教わり、実際に網投げを体験した子もいました。また、熊野川で見られる回遊魚(アユ、ウナギ、ハゼ科の魚等)、純淡水魚(コイ、オイカワ、カワムツ、アマゴ等)、河口近くの汽水域にも住む海水魚(ボラ、スズキ等)の解説もあり、きれいな川だからこそいろいろな魚が生息できることも知ってもらいました。

漁の見学の後には、アユのつかみ獲りを体験しました。子ども、大人も楽しそうに、そして必死にアユを追いかける姿は、見ていてもほほえましく感じました。

獲ったアユは、その場で焼いて試食し、新鮮なアユに舌鼓を打ちました。

地域の伝統漁法や川に生息する魚について知ったり体験したり、自然とのふれあいを楽しんでいただきました。

網の投げ方の説明                8歳の時から小鷹網漁をしている88歳の講師

小鷹網で獲れたアユ                 アユのつかみ獲り
アユを焼く                      最後に集合写真

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2017年11月02日「よしくま」のニホンジカ

吉野熊野国立公園 青谷 克哉

 11月になり、だんだんと冬が近づいてきております。体調管理にはくれぐれもお気を付けください。吉野自然保護官事務所の青谷でございます。

 さて皆さんは、ニホンジカについてはよくご存じと思います。奈良公園に行けば年中見ることが出来ますし、地域によっては「裏山にいるよ」、なんて所もあると思います。吉野自然保護官事務所の近くでも、夜に声が聞こえました。

ニホンジカ(大台ヶ原) 吉野熊野国立公園の吉野地域には、ほぼ全域に二ホンジカが生息しています。シカというのは増えやすい生き物で、国立公園内では増えたシカが樹木や草本を食べてしまい、被害と呼べる規模にまでなってしまいました。近畿地方環境事務所では、ニホンジカによる食害を防ぎ、生態系を守るために、大台ヶ原や大峰山脈の一部に防鹿柵(ぼうろくさく)というシカの侵入を防ぐネットの囲いを設置しています。また、大台ヶ原では増えに増えてのっぴきならない状態を改善しようと、毎年シカの捕獲を行っており、近年、その成果があらわれつつあります。

 そんなニホンジカですが、実は食べてみるとこれがなかなか美味しいんですよ。昔から「もみじ」と言われ、赤身の肉で脂身も少なく鉄分や栄養も豊富な食材として利用されてきました。最近では、ジビエ料理として注目されていますね。ちなみに、「ジビエ」とはフランス語で、養殖や飼育ではなく野生動物を狩猟することによって手に入る肉などの食材のことです。奈良県やその周辺でいえば、シカ・イノシシなどがジビエとして食べられています。吉野地域では、上北山村や五條市、天川村、黒滝村などで味わうことが出来ます。 私は、カレーやソーセージを堪能しました。是非一度ご賞味ください。

それでは今回はこの辺で、ご機嫌よう。

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2017年10月20日よしくまの自然情報

吉野熊野国立公園 岩田佐知代

 環境省熊野自然保護官事務所 アクティブ・レンジャーの岩田です。10月中旬となりすっかり秋らしくなってきましたね。

 今回は、温暖な吉野熊野国立公園(「よしくま」)の熊野地域へやってきて冬を過ごす、昆虫をご紹介します。

 みなさんは「オオキンカメムシ」をご存知ですか?

 日本では、約1,000種のカメムシが確認されているそうですが、一般的にカメムシといえば、街灯やコンビニの窓などでよく見かける黄緑色のカメムシ(ツヤアオカメムシ)を思い浮かべる方が多いと思います。危険を感じると悪臭を放つ事から、あまり良い印象をお持ちではない方が多いのではないでしょうか?

今回ご紹介するオオキンカメムシは、アジアから日本に広く分布する熱帯系の昆虫で、濃いオレンジ色の体色に黒い模様があり、光の具合できれいに輝いて見えるカメムシです。大きさ約2~2.5cmと一般的なカメムシの約2倍の大きさで、性格はおとなしく、臭いもそれほど強くありません。多くの個体は、夏場は日本海側や内陸部で生息、産卵しているといわれています。

 ここ熊野地域では毎年、沿岸部のツバキやタイミンタチバナなど常緑広葉樹の日当たりのよい葉裏で集団越冬します。今年もすでに越冬準備が始まっていて、日本海側や内陸部から移動してきたと思われるオオキンカメムシが確認されています。

 寒い冬の間、お互い寄り添い、じっと寒さに耐えている姿がとても健気です。

越冬しているオオキンカメムシに興味がある方は、ぜひ「よしくま」の海岸部を訪れて、葉っぱの裏側をのぞいて見てください。見つけたらそっと見守ってあげてください。

 冬の熊野へお越しになる楽しみの一つとして、越冬する生物を探すのも楽しいかもしれません。多種多様な生物たちが「よしくま」地域の自然豊かな「山」「川」「海」で四季折々に過ごしています。皆様のお越しをお待ちしています。

緑色のツヤアオカメムシ 
ツヤアオカメムシ 
オオキンカメムシ オオキンカメムシの集団越冬
オオキンカメムシ

タイミンタチバナの葉裏で越冬するオオキンカメムシ

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2017年09月27日よしくまアドベンチャー in 鹿島でシュノーケル

吉野熊野国立公園 中村千佳子

 皆さんこんにちは。田辺自然保護官事務所アクティブ・レンジャーの中村です。

9月に入り風が涼しくなり、栗の実が落ちる季節となってきました。

栗の実

 

 さて、先日告知させていただきました海中イベント「よしくまアドベンチャー in鹿島でシュノーケル」を8月26日(土)に開催しましたので報告します。

 今回のイベントは、和歌山県みなべ町鹿島にてシュノーケリングで海中景観を楽しむことを通じて、国立公園に指定されている本地域の豊かな自然とその恵みに目を向けてもらうことを目的として開催しました。当日は、地元の小学3年生~6年生までの児童21名が参加してくれました。

船に乗って鹿島へ                 さあ海へ!

ソラスズメダイとソフトコーラル          何が見えるかな?

 

 最初は不安そうだった子ども達も、泳ぎはじめると海中の生き物を見つけ、「わー!お魚いっぱい!」と楽しそうな様子で観察していました。報告会では 「たくさんの生き物がいて海から上がりたくなかった。もっと鹿島で観察したかった。きれいな海を大事にしたい。」や、「サンゴやウニ、ソラスズメダイやメジナがたくさんいた。鹿島には海食洞があるのをはじめて知った。」といった感想を聞くことができました。
 子ども達が、この体験をきっかけに、地元の豊かな海を大切にし、未来に残していく事を考えてくれると嬉しいです。

集合写真

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2017年09月15日串本海中観察会の実施報告

吉野熊野国立公園 岩田佐知代

 環境省熊野自然保護官事務所 アクティブ・レンジャーの岩田です。

 9月に入り、熊野では日中まだまだ残暑厳しいですが、朝夕は秋の気配が感じられる今日この頃です。

 8月21・24日に開催したふれあいイベント「吉野熊野国立公園パートナーシップイベント串本海中観察会~スノーケルでサンゴの海を観察しよう~」の実施報告をいたします。

 台風等で中止が相次ぎ3年ぶりの開催となった海中観察会は、応募者多数の盛況ぶりで、大阪府、和歌山市、田辺市、新宮市、三重県等からの応募の中から厳正なる抽選の結果、21日に17名、24日に21名に参加いただきました。 

 両日ともに午前中は串本町職員によるラムサール条約湿地についての座学がありました。サンゴを保護するとともに賢明な利用をすすめるため、世界最北のサンゴの群生地として串本がラムサール条約において登録されていること、日本の太平洋側を流れる暖流である黒潮の影響でこのあたりの海域でもサンゴが生息できることなどを学びました。その後、串本海中公園センター講師から、串本の海で見られる生物について学び、海中でみられる代表的なサンゴ(クシハダミドリイシ、スギノキミドリイシ等)や魚(ソラスズメダイ、様々なチョウチョウウオ類)、危険な生物(ゴンズイ、カサゴ、ウツボ等)についてのレクチャーを受けました。休憩後には、フィンやマスク、スノーケルの使い方、注意点等のレクチャーを受け、午後からは海中観察を楽しみました。

開会式シュノーケル装着
  開会式の様子               マスク装着のレクチャー

 1回目は快晴、波、風ともに問題なく、ベストコンディションで海中観察に臨むことができ、きれいな海でソラスズメダイ、チョウチョウウオ類、メジナ、クマノミ類やクシハダミドリイシの群集などの生物を見ることができました。2日目は、快晴でしたが風と海上のうねりが発生したため、観察場所を変更しました。多少にごりはあったものの、海中のスギノキミドリイシ群集やソラスズメダイ、ニシキベラなどきれいな魚等を見て楽しんでいただきました。

 スノーケリングが初めての方からは、「思っていた以上に海中がきれいでした。かわいい魚もたくさん見ることができた。サンゴもすごかった。」と驚きと喜びの声をいただき、2回の海中観察会を無事に終了することができました。

 今後も吉野熊野国立公園のすばらしい自然の楽しみ方を皆さんに紹介していきます。ぜひ「よしくま」へ遊びにお越しくだい。

フィン装着海中観察の様子

               

  フィンの装着                 海中観察の様子

サンゴ群集ソラスズメダイとサンゴ

                 

  サンゴ群集                  ソラスズメダイ

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2017年07月20日よしくまの海

吉野熊野国立公園 中村千佳子

 こんにちは 田辺自然保護官事務所アクティブレンジャーの中村です

 7月に入り、和歌山県も30度を超える真夏日が続いていますが、吉野熊野国立公園の田辺地域には、暑さを忘れさせてくれる、静かできれいな海が広がっています。

 さて、田辺自然保護官事務所では、田辺の海域においてサンゴの健康状態やサンゴを食害する動物の生息状況を調べるモニタリング調査を6回実施しました。

 田辺の海域では、天神崎周辺のエンタクミドリイシ群集や沖島周辺のクシハダミドリイシ群集等、 まとまった規模のサンゴ群集を見ることができます。今回は沖島周辺の海中の様子をご紹介します。

沖島の灯台                   マメダワラ

クシハダミドリイシ               ソラスズメダイと調査員

 沖島の白灯台周りの水深3m~5mの海中では、暖流である黒潮の影響を受けることから、クシハダミドリイシ、エンタクミドリイシ、ニホンミドリイシ、スギノキミドリイシ等からなる世界最北のサンゴ群集と、そこに生息するカラフルな熱帯魚を沢山観察することができます。また、田辺の海域では 熱帯性の生物からなるサンゴ群集のみでなく、温帯性の生物からなる藻場といった多様な環境で様々な生態系が成立しているのが特徴です。

ウミウサギ

 サンゴ群集の中を観察していると、水底に白と黒の貝を見つけました。これは「ウミウサギ」と呼ばれる巻き貝の仲間で、浅海のサンゴ礁域に生息します。白い部分は卵形の殻で、黒い部分は殻をとりまく身(み)の部分です。殻は貝細工や首飾りの材料にもなります。真っ白で名前のとおり海のウサギみたいでした。

 田辺自然保護官事務所では、8月に小学3年生~6年生を対象に「よしくまアドベンチャーin鹿島でシュノーケル」というイベントを開催します。

 是非この機会に吉野熊野国立公園「よしくま」の美しい海の中を一緒に観察しませんか。

「よしくまアドベンチャーin鹿島でシュノーケル」詳細はこちら↓

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