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近畿地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [近畿地区]

和佐又山巡視 【その他】【植物】

2011年10月05日
吉野
 皆さん、こんにちは。
最近はまた一段と朝晩の冷え込みが厳しくなっていますが、皆さまはいかがお過ごしでしょうか。

 さて今回は、奈良県上北山村にある和佐又山の巡視を行いました。台風6号、12号、15号と3つの台風が近畿地方に大きな影響を及ぼしました。これによって歩道が被害を受けている可能性があるので、恐る恐る(?)巡視を行うこととなりました。

写真:いつもよりも水量が多くて(?)見応えがある水廉の滝

 いざ出発してみると、ほとんど歩道は荒れておらず、一安心です。そのまま順調に巡視を続けることができました。


写真:左)緑が綺麗なチドリノキ 右)サルナシの実

 この日はとても天候に恵まれ、上の写真にもあるように、チドリノキの緑がとても映えていました。このチドリノキは何の仲間か皆さんはご存じでしょうか。
 何と!チドリノキは、「カエデ」の仲間なのです!葉を見ても、とてもカエデの仲間には見えませんね。チドリノキの種は、カエデの仲間のように「羽」が付いており、いくつも連なって枝から垂れ下がっています。これを「千鳥が群れて飛んでいる姿」を連想して「チドリノキ」という名前が付いたようです。なかなか情緒ある名前ですね。このほかにも、台風の強風で落ちた(と思われる)サルナシ(マタタビ科)の実も見ることができました。サルナシはキウイフルーツ(オニマタタビ)の仲間で、キウイフルーツよりも少し小さいとてもよく似た実をつけます。この日に見たサルナシは、まだ動物など誰にも食べられていなかったようで、とてもきれいな実でした。

 今回巡視した和佐又大普賢岳線歩道は、特に台風の影響が見られませんでしたが、これから登山を計画されている方は登山道が荒れている可能性が十分にありますので、時間に余裕を持って計画を立てていただきたいと思います。